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ソドレミの音形 [曲目]

ヒット曲によく使われるコード進行,「パッヘルベルのカノン」に使われる進行は,クラシックでは大逆循環と呼ばれるもので,その移ろいが心地よく,古今たくさんのヒット曲を生み出しているという。

今回は,音の並びについてのティップを耳にしたので,ちょこっと書いてみる。作曲などする人たちには常識事項なのかもしれないが,メロディの始まりとしては,
「ソドレミ-」
のヒット曲が大変多いのだそうだ。下の娘が見ていた子供向け音楽番組「クインテット」で,宮川彬良氏が紹介していて,なるほどと思った。3年ほど前流行った「千の風になって」は全くそのまま。ほかにも出るわ出るわ,沢山紹介されていたが,忘れてしまった。さらにはバリエーションも多々ある。ドの連打数によっても沢山の異なった曲が出来ている。「ソドドドドドドレミ-」とくれば,サザエさんの主題曲だ。

ギター曲でも,この音形は沢山あるだろうが,思い立つのが,ニ長調に移調しなければならない(だから,ラ(#ド)レ(#ファ))のだが,トローバの「トリーハ」の冒頭。以前この曲を聞いたあるおじさん(一般音楽ファンだが,ジュリアーニのギターコンチェルトを熱愛するという変わった人),北原白秋/山田耕作の「この道」を想起する(こちらはさらに1音高いホ長調)と仰っていたが,古今,似たパターンで始まる曲は多いのだから,無理も無いのだ。最初のこの音形による出だしが,この曲の印象を決めている。まさにソドレミの恩恵である。


まったくNHK-FMの気ままにクラシックで,鈴木大介さん出ていたときの「どこか似ているぞ」コーナーのセンスなのだが,現在の番組1/25(月・再)の「キアーロ」のコーナーでは,「ミドラファ」で始まる「グローリア」を探して欲しいとの視聴者の依頼が舞い込んでいた。件の「ソドレミ」は単純な上昇音形だが,「ミドラファ」って言っても,上昇なのか下降なのか,はたまた,ジグザグなのか,何通りかの可能性があるし,グローリアも沢山ある。それをスタッフさんが探したようである。結果はプッチーニグローリア・ミサからの「グローリア」で,下降音形の「ミドラファ」だった。ちなみに「グローリア」は「キリエ」や「アレルヤ」などとともに,ミサ曲を担う一節で,本ブログで正月から取り上げた楽曲形式としては,ミサ曲までには触れたが,その中味までは取り上げていなかった。

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コメント 4

Cecilia

「どこか似ているぞ」コーナー、大好きでした。
イマイチなねたもありましたが、非常に興味深かったです。

こういうねたでブログを書く時に簡単に楽譜が書けるといいなあと思いませんか?
「ソドレミ」にしても高いソなのか低いソなのかわかってもらおうと思うと難しいです。
私は↑↓で区別するようにしているのですが。
楽譜を書いて貼り付ける方法はあるはずですがなかなか実行できない私です。
こうして文章を打ち込むのと同じ感覚で音符を打ち込めたらいいのに~と思ってしまいます。(ついでに簡単に音が出てくれば読み手にわかりやすくなるのでなお良いですよね。)

わき道にそれたコメントですみません。
また追加コメントすると思います。
by Cecilia (2010-02-03 11:50) 

Enrique

Ceciliaさん,早速のご訪問,nice&コメントありがとうございます。
自分で歌ってドレミで書いても,読む人が知らないメロディは解読不能ですね。↑↓を教示いただいたので,次回はそのようにします。楽器音だとG3とかC4とかやればいいわけですが,これでは歌えません。おっしゃるように,文字を打つように音符が打てればいいのですが,これが難物です。昔のMacDrawのようなお絵かきソフトで,ちょこちょこっと音符を書ければいいのですが。。。
finale(定番の記譜ソフト)を用いると,そのソフトの中では自由に譜面が書ける(音も出る)のですが,それを本文中に貼り付けるのが,うまく行きません。MusicXMLというものが楽譜を表示するデータのようですが,使えません。

写真のような画像データにしないといけないようです。面倒です。以前は仕方ないので,画面コピーを使いましたが,これは最後の手段です。

MusicTeXというものも昔からあって,これを使えば,finaleのような専用ソフトはいらないようですが,使ったことがありません。ただ,出来てもすごく手間が掛かったりするのはいや(操作しているうちに何を書きたかったか忘れてしまう)ですね。

馬鹿な方法ですが,印刷物をスキャナで読み込む,もしくはpdfファイルを画像に変換後,画像ソフトで必要箇所を切り取って貼り付ける。というのが,苦し紛れに私が今まで行なってきた方法です。これですと,写真+アルファくらいの手間で貼り付けることが出来ます。スキャナがないときはカメラで撮っています。

楽譜画像に音源のリンクを張れば,見かけ上,その楽譜が鳴った様には見えますが,ちょっと手間ですね。。。
by Enrique (2010-02-03 20:18) 

Cecilia

「どこ似て」コーナー絡みですが・・・

「黄金虫」に似た曲が多いなあと思いました。
連続で記事を書いたのですが
ブラームス「4つの厳粛な歌」
http://santa-cecilia.blog.so-net.ne.jp/2009-03-02
アルベニス「カタルーニャ」
http://santa-cecilia.blog.so-net.ne.jp/2009-03-03
スーザ「海を越えた握手」
http://santa-cecilia.blog.so-net.ne.jp/2009-03-03-1

すみません、この記事に直接関係ない話題でした。
大逆循環と言う言葉は初めて知りました。
こちらにも書いてありますがパッサカリアやシャコンヌという捉え方もできるようですね。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%AB%E3%83%8E%E3%83%B3_(%E3%83%91%E3%83%83%E3%83%98%E3%83%AB%E3%83%99%E3%83%AB)#.E3.82.AB.E3.83.8E.E3.83.B3
by Cecilia (2010-02-05 16:15) 

Enrique

Ceciliaさん,ご再訪ありがとうございます。
たくさんの記事なかなか目が通せてません。

ブラームスとアルベニスはぴんと来ました。ブラームスはメロディ・メーカーでなくて,作品のモティーフの多くが民謡などからの採録だということを示す例として昔何かで読んだ記憶があります。

アルベニスはギターでも(むしろそのほうが)よく弾かれますが,歌の方とはメロディのとらえ方がちがうなあと思いました。たしかに,「こーがねーむしーは」の後の「タータタ」を合いの手ととらえると,「かーねもーちだ」まで行きますね(でんでんむしまで聞こえるとは。。。)今までそのようには聞いていませんでした。同じ曲を聞いていても,メロディのとらえ方が違うということですね。

スーザはみんな同じに聞こえるので,この曲を副題「黄金虫パロディ付」と名づけるとわかりやすいかもしれません(笑)。付点のリズムは行進曲そのものです。この放送は私も記憶があります。


by Enrique (2010-02-06 19:11) 

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