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演奏に使うエネルギー [雑感]

独奏でステージで緊張し,必死に演奏する。ものすごいエネルギー消費である。10分も演奏すれば,ふらふらになる。負荷を掛けながら運動しているのと同じことだ。一体この負荷の実体は何なのか?前も書いたが,プロはプロで要求レベルが高いから,それなりに緊張はするのだろう。しかし,ものすごくあがっていては,体が持たず長時間の演奏は不可能だろうから,やはり激しくあがった状態というのは特別な状態だ。

先日娘がバンドに参加して,ピアノ弾き語りやらキーボード演奏やらをやった。いやおう無く大音響を聴く事になったが,そこのドラムス奏者がかなりうまいようで,ものすごいパワーでドラムを叩く。エレキ奏者も頑張るが,ドラムスは圧倒的なパワーである。電気増幅のエレキギターは,当然のことながら物理的に音を出すことよりも,ニュアンスの表現にエネルギーを使っているようだ。

クラシックギターはエレキよりは音を出すこと自体にエネルギーを使うが,それでもその絶対的な肉体的パワーは小さいものだろう。だからプロは1時間でも2時間でも演奏できる。大半は別な(あえてムダとは言わないが)エネルギーを使っている。ただし,これは無理のない点もある。例えば弱音は強音よりも緊張する。小さい音を出すのに緊張してエネルギーを使うから,エネルギー効率は極めて低いことになる。ドラムスは肉体のパワーをかなり音に変えているが,ギターでは別なところ,音のコントロールやニュアンス表現にエネルギーの大半を使っている。

何を言いたいかと言うと,ドラムスでは演奏に物理的な体力を多く使っており,いわばあがるための余分な体力は無いような気がしたのである。ピアノでも全身の体重を鍵盤にかける様な演奏もありえる。もし,この仮説が正しいなら,ギターの演奏そのものにもなるべく多くのパワーを使えば,あがりようが無いのではないかともふと思ったのである。

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