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iPhoneの音楽家 [電気音響]

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IEEEの学会誌Spectrumの9月号に載っている記事。iPhoneのユーザなら常識かもしれないが,おどろいた。

写真はiPhoneのアプリ,Ocarinaを使って,iPhoneをオカリナにして吹く,ジェ・ワン氏・スタンフォード大准教授。
中国生まれの彼は,9歳の時,ジョージア・テックでORの学位をとるため来米した父親に連れられてきた。アコーディオンやギターを手にした彼は,デューク大学入学時音楽を専攻しようとしたが,父からもっと実用的なものをめざせといわれ,コンピュータ科学を専攻する。しかし,暇を見つけては音楽教室に出入りしていた。ポール・ランスキーの電子音楽を聴いたのがきっかけで,彼の二つの興味を統合させることになる。

プリンストンの電子楽器設計の大学院生として6年かけて,創成期のプリンストン・ラップトップ・オーケストラで働き,サウンド生成プログラム言語ChunKを開発した。彼は現在,「作曲アルゴリズム・音響心理と音場処理」等を教え,スタンフォード・ラップトップ・オーケストラとケータイ・オーケストラを設立し,ChunKの研究も続けている。また,2008年には,ドクター学生のジェフ・スミスとiPhoneのアプリケーション会社,Smuleを始める。

Ocarinaは昨秋11月発売。その音源は録音されたものではなく,画面の穴のふさぎぐあいの情報をもとに計算で発生させ,マイクを吹く強さにより,ビブラートもかかる。現在の最新アプリは,Leaf Trombone World Stage。

ゲテモノ扱いされかねない研究テーマを一流大学でやり,あっという間にビジネスにつなげてしまうところがすごい。

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