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爪の調整 [演奏技術]

余り爪で苦労したことはないのだが,厚みが薄いので,減りやすいきらいはある。特にラスゲアードを多用すると,爪の表面,特に弦にあたる部分が薄くなってくる。2倍くらい厚い人がいるので,うらやましい。良く弾いている時は,演奏による磨り減りのみで,削らなくても良い位で,でこぼこをならして滑らかにするだけとなる。しかし,今回のように指のケガで2・3週間弾いていなかったとか言う場合は,随分と伸びている。指頭からの出っぱりが,5・6mmを超えてくるとさすがに長いかなと思ってくる。

必要以上に長くなった場合は,ごしごしと,短くするわけだが,爪切りを使うと爪が痛む(当方は柔らかいので,少しづつ切れば平気だが,硬い人は割る恐れがある)。ここの荒削り段階は定番のものを持たない。#240から#400くらいのサンドペーパを使うが,そのままだと平坦に削れない。平坦にするためには,台をつけないといけない。ちなみに,サンドペーパーは切れ味するどく,しっとりとした削り味は,やはりタミヤ模型のフィニシングペーパーにとどめをさす。余談ながら,もともとはプラモデルの塗装下地調整用らしいが,プラモ自体の売れ行きと,更にそれを磨いて塗装するユーザーがどの位いるか想像すると,殆どギタリスト御用達のような気もする(メーカーの営業さん,どうなんでしょう?)。

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さて前置き・余談が長くなってしまった。本題に入る。
スケールなどの物理的スピードアップには,正しい練習が必要である。必要な筋肉の鍛えと左右のシンクロナイゼーション,余分な力の排除等が必要である。バルエコなどは凄まじい基礎練習をやるらしい。このあたりはやーさんのブログで連載されているので,ここでは爪に着目する。爪の削り・仕上がりがよくないと,スムーズに弦を捕らえられない。タミヤ製のフィニシングペーパーは定番であるが,その使い方はどうであろうか?そのまま手のひらなどの上で磨いていないだろうか?下地が平らでないと,爪の弾弦面を平面に出来ないので,下に硬いベースがいる。しかし硬い爪磨きは削り心地が良くないし,何かツメを痛めるような気がしていやだ。また,カエリが生じる(上写真)。これは高級ホテル提供のピンク色の爪磨きでけずったもの。刃物の研ぎには刃返りと呼ばれ不可欠のものだが,爪にはもちろんジャマ。いわば刃物の研ぎには嫌われる,丸刃にする必要がある。もちろん,削りながら適当にぶらせば良いのだが,そうすると今度は平面が出にくい。そこで,考案したものが,以下の爪磨きである。

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消しゴムに,くだんのタミヤ製フィニシングペーパーを貼り付け(巻きつけ)たものである(上写真で上部が#400,下部が#2000)。消しゴムの適度な弾力が,ツメの研磨面の平面性と丸みの両立をはかりつつ,ソフトな削り感をもたらす。何か下手な宣伝文句のようだが,これに至った経緯は,半田ごての先のクリーナ(上の上の写真の黒い直方体)を爪磨きに使ってみたところ,ゴムの黒いカスが爪の間に入るのがいやだったというところから来ている。この消しゴム下地爪磨きの使い方は,普通に使えばいいのだが,角の使い方がポイントである。弦にペーパーを巻きつけて,弾弦をシミュレートした磨き方もあるが,直方体の辺を使えばそれが簡単に出来る。さらに角を使えば爪の裏側も磨きやすい。

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さらに,仕上がりを求めるならば,金型のフィニッシュ用などで,#10000以上のラッピング・シートというものがある。これを使って仕上げると,ツメの内側をぴかぴかにすることは簡単である。しかし#2000くらいが,ある程度のフリクションが残り,弦を捕らえやすいという説(福田さんが言っていたかな?)がある。また,いくら「超仕上げ」を行っても,弦に強く接触するわけだから,キズがつく。その意味でも#2000くらいがちょうど良いのかもしれない。タミヤ製のものも#2000までである。それに,磨り減って光沢が出てくると等価的に#5000か#6000程度にはなっているだろう。

この消しゴム製爪磨き,割合調子よく,スケールの抜けも良いと思う。

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