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マヌエル・ベラスケス(8) [楽器音響]

マヌエル・ベラスケス(7)より続く

ブラジル産や東インド産ローズウッド材が不足していますが,他のエキゾチックな堅木についてどうお考えですか。他にも使えるギター材はありますか?

あります。私はマホガニーを使っています。そして,私はマホガニーが他のいかなる木よりも大きい音を持っていることに気づきました。信じられないかも知れませんが,それはより大きい音なのです。ブラジル産や東インド産が持っているようには,それは品質,芳醇さを持っていません。バイオリンに例えるなら,もしメープルを使わないで他の木を使うなら,メープルの持つその美しい調子が得られないだろうということです。マホガニーはたくさんありますが,ローズウッド材はより高品位なトーンを持っています。そして芳醇さ。そして遠達性です。

ブラジル産のほうがインド産のローズウッド材より上であると思いますか?

いいえ。それはより多くの美しさを持っていますが,より良いわけではありません。なぜなら良い一片の東インドのローズウッド材は,良くないどんな一片のブラジル産のローズウッド材よりも良いのです。その上,私は東インド産がどちらかといえば好きなのです。なぜ?なぜならブラジル産はあまりにも砕けやすい。手でさえそれは非常に容易に割れますが,東インド産はもっと抵抗を持ちます。ほとんどのブラジル産ローズウッド材ギターの90%は,早かれ遅かれ割れます。

あなたはトップをを薄くするか,あるいはある特定の領域を薄くするとき,どうするのですか?あなたは音に聞き耳をたてているのですか?

いつもチェックしています。私はトップを3ミリメートル厚以上にします。それから,トップを切り抜き,サイドやブレースを置き,すべてについてです。しかし私はそれらの前に,指か前にドイツで買ったカリパスを使います。それは感覚です。このように厚さを感じます:[親指と人差し指を組み立てることによってのジェスチャー]。 どこがより厚いか,そしてどこがより薄いか。それからしるしをつけます。あなた自身がわかるしるしを付けます。他の誰もそれが何を意味するかわからないでしょう。他の誰も,私の妻さえ,私のすべてのしるしを理解しません。「あなたがそれらすべてのしるしをつけた理由はなんですか?」と聞かれます。私は,「私がトップに紙やすりをかけると出て来るでしょう」と言います[笑い]。一様性,木の密度さえ,あなたはそれを感じることができます。それらの2本の指に。そしてそこに私はしるしをつけます。多くの人々は秘密と思っています。より多くの密度があるところに,私は「0」を示します。私は象嵌とすべてを置いた後,ハンド・スクレーパーの仕事を始め,電球で内部を見ます。ギターの木の内側です。焼いてしまいますので,大きい電球ではなく,15Wの小さいものです。私は見えたところにしるしをつけ,そこをこそぎ落とします。そして影は,あなたにどこをもっと多く,あるいは,どこをさらに少なく必要とするかを示すことでしょう。それは容易ではありません。けれどもそれは私がする方法なのです。(つづく)


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