SSブログ

暗譜に関して(過去の事例2) [演奏技術]

FSor.jpgSorFollaTheme.jpgSorFollaMenuet.jpg10年ほど前,クラシカルギターを本格的に再開した際,最初に人前で弾いたのがソルの「スペインのフォリアの主題による変奏とメヌエット」であった。「魔笛」などに比べ,地味な曲であるが,「スペインのフォリア」はポピュラーなメロディであり,ソルはプロパーの中では好きな作曲家でもあり,短期間ながら集中して取り組んだ。ソルの「メヌエット」はどれもすばらしいが,この短い曲も,単なるおまけではなく曲に華を添えていると思う。

長年のブランク,その時点で初心者とは言わないまでも,技術は十分リセットされていたし,元々の技術も独学自己流であったから怪しいものである。就職してから,たまに弾いてみてはいたが,学生時代弾けていた曲が全く弾けず,余りにも情けなく,殆ど弾かない日々がずっと続いていた。この辺は,同様な経歴の方ならば理解していただけると思う。

SorFollaVar2.jpgそんな状態からなお再開1年目であったので,あまり何も考えず夢中で弾いていた。リハーサルなど通して,音が良く響き,結構弾きやすい感じはした。本番では第二変奏でメモリースリップ。弾きなおしたが,思い出せず,少し飛ばして弾いた。その後は何とか最終変奏にたどり着き,気分がリセットされたせいか,割と落ち着き,メヌエットはしみじみと弾けた。実際,メヌエットは良かったと言われた。

プラス原因を挙げてみる。
(1)弾きなれた国産楽器を用いた。
(2)上着を着ず,身軽な服装であった。
(3)初めて取り組んだ曲であったが,ソルはなじみの作曲家でもあり,技術的に困難なところは少なかった。弾いたことは無かったが,楽譜自体は昔から見てはいた。

マイナス原因は,やはり暗譜の不完全であった。楽譜自体は昔から見てはいたが,変奏部分の実現イメージが不足していたのだろう。記憶が定着していなかった。

Sor20Studies.jpg発表会前は専らソルの練習曲をやっていた。従来取り組んだことの無い,ごく短いもの。特に右手に課題があったので,弦へのセット,今で言うところのプランティングなどを重点的にやった。セゴビア編として有名なものも9~10曲やった。20番はやらなかった。

今から思えば,ブランクを解消し,少しづつ弾けるようになりつつあったよき日々だった。「あがり」に関してもそれほど考えていなかった。
nice!(2)  コメント(0)  トラックバック(0) 

nice! 2

コメント 0

コメントを書く

お名前:[必須]
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 0