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ポーランド訪問 [旅行]

ここでは,05年9月と08年9月にワルシャワでの学会に参加した際の覚書を記す。

よく調べていないので全くの想像だが,あまりギターは盛んでない?気がする。
ギターの作曲家もタンスマン以外あまり知らない。
もっとも,一般の作曲家でもショパンがあまりにも有名で,ほかは急にかすんでしまう。
ギターの若い演奏家,コンクール入賞者などがいたはずだが,私の情報収集がご無沙汰している。

隣国のクラシック大国であるドイツやオーストリアなどともその辺の事情(やや特殊な楽器である点では)そう大差ないのかもしれない。世界を飛び回る福田進一氏によれば,フィンランドなどが最近盛んなのだそうである(そういえば,08年暮れの東京国際の3位の人が同国出身だった*)。

ロングスケールで見たポーランドの特徴は飛びぬけた大巨人が出ることである。
自分は全作曲家でバッハが一番だと思っているが,一般愛好家の人気度ではショパンが1・2位を争うようだ。

キュリー夫人M.jpg 音楽以外でも,コペルニクスなど,文字通り世界をひっくり返した張本人がいる。
女性物理化学者のキュリー夫人はノーベル賞を2回取った稀有の人。街往く人やカフェにいる女性でも,なにか理知的な感じがしてやまない。

ワルシャワ工科大学の壁の中にいるキュリー夫人。周りが白いので,表情までは良く分からない。

基礎科学では先行したポーランドも先端技術面では立ち遅れており,日本などの援助が随所にあるようだ。
同国は大きな負の歴史を背負っている。一訪問者が簡単なコメントをするのもはばかられる。
近年急速な経済成長をとげている。
Blechacz.jpg05年訪問時はショパンコンクールの直前であった。

久々に母国のピアニスト,ブレハッチが優勝したあの時である(75年のツィマーマン以来)。残念ながら,予選も始まる前であったため,それらの結果は帰国後に知った。さらに残念なことに,タクシーを使って行ったショパン博物館も閉館中であった。

この時のハイライトはもちろん学会出席であるのだが,プライベートではオフの1日を使って,オシフィエンチム(ドイツ名:アウシュビッツ)を訪問したことである。ワルシャワから日帰りできないこともないようだが,前年のドイツでの反省もあり,クラクフに前泊した。私は映画をほとんど見ない人種なので,「シンドラーのリスト」は名前しか知らないが,最低限の歴史的知識はある。単なる観光地としか見ることができぬのか,遺品を前にVサインなどして記念撮影する日本の若者の想像力の欠如は怖い。

05年訪問時に感じたことは,物価の「安くなさ」であった。特にホテルが高い。もちろん国内産の食料品などはかなり安いのだが,ユーロにはまだ参加していないが,既に連動して動いているのだろう。旧共産圏というイメージは捨てなければならなかった。

最終日は割と安くとれたマリオットに投泊した。スターリンの科学文化会館ビルを除けば,随一の高層ビルである。フルート・バイオリン・ギターのアンサンブルがレストランに来る。ポピュラーな小品を手馴れた演奏で聞かせていた。ギターはいずれのメロディ楽器をもよくサポートしていた。伝統的にこういう使われ方も自然なのかなと思った。

長くなったので,08年のほうは次回に回す。

後注 *2002年の東京国際優勝のトーマシ・ツァビエルハ,今や世界的名手のマルシン・ディラなどかなりいます。
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