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ヤマハのギター [楽器音響]

現代ギターの1月号に,猪居亜美さんによるYAMAHAのエレアコCGX122MC/MSの紹介記事がありました。

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「愛器を語る」は,通常はプロが長年愛用している銘器を語るわけですが,今回は「特別版」とあります。亜美さんのクラシックギターは庄司清英さんの作だったと記憶します。
ヤマハのクラシックギターにはグランドコンサートGCシリーズという高級機と,クラシカルギターCGの初級中級機があります。低価格帯でも圧倒的な品質の信頼感があります。数が出る事もあるのでしょうが,特にアコギの初級中級機に関しては独壇場です。

ヤマハの強みは,高い楽器の製造技術に加え専業メーカーにも引けを取らないエレクトロニクスの技術力です。エレアコなどの,エレクトロニクスが組み込まれる機種への信頼感は圧倒的でしょう。冒頭のヤマハのエレアコというのは,正式名称をエレクトリック・クラシカル・ギターというのだそうです。エレアコではなくエレクラでしょうか?

クラシック奏者にも違和感がない様に作られているようで,全く見た目は普通のクラシックギターです。通常エレガットというと,お決まりの様に12F以上のボディのえぐれ(カッタウェイ)がありますが,それがありません。それなのに,ネックの反りを調整できるトラスロッドは入っているのだそうです。

そのまま生ギターとして使っても違和感がなく,アンプを繋げばエレクトリックギターに。文字通りクラシックギターの皮をかぶったエレキ。ありそうで無かったタイプのギターです。従来のこの手の楽器は電気を入れる前提感?があったものですが,表面板にシダーとスプルースを用意するなど,同社のクラギ奏者へのアプローチの本気度がうかがえます(同社のページで,亜美さんが試奏しています)。

ヤマハ YAMAHA クラシックギター エレガットギター CGX122MC

ヤマハ YAMAHA クラシックギター エレガットギター CGX122MC

  • 出版社/メーカー: YAMAHA
  • 発売日: 2022/10/29
  • メディア: エレクトロニクス
ヤマハ YAMAHA クラシックギター エレガットギター CGX122MS

ヤマハ YAMAHA クラシックギター エレガットギター CGX122MS

  • 出版社/メーカー: YAMAHA
  • 発売日: 2022/10/29
  • メディア: エレクトロニクス
やはり,同社のエレクトロニクス(メカトロニクス?)を駆使したトランスアコースティックギターという斬新なものもあります。こちらはアンプを使わずに,楽器単体で,リヴァーブやコーラスなどのエフェクトをかけられるもので,同社のwebページに音源があります。

ヤマハ トランスアコースティックギター クラシックギター CG-TA

ヤマハ トランスアコースティックギター クラシックギター CG-TA

  • 出版社/メーカー: ヤマハ(YAMAHA)
  • 発売日: 2019/03/25
  • メディア: エレクトロニクス

昨年がヤマハのサイレントギターの20周年だったそうで,今後も伝統楽器とエレクトロニクスを融合した面白いものが出てきそうです。
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U3

ヤマハの楽器だけでなく日本製の楽器は本当に凄いと思う。
今やコンサートグランドピアノだって、スタンウェイ&サンズに引けを取らなくなって来ていますからね。
by U3 (2023-01-03 12:23) 

Enrique

U3さん,
全くおっしゃる通りなのですが,クラシック・ギターというのは,楽器の中でも,もの凄く狭い分野です。全楽器の中でのギターの位置,さらにギター全体の中でのクラシック・ギターの位置はほんの一握り分野です。
クラシックギターではかつて「松岡良治」という初級中級向けの鉄板ブランドがありましたが,現在同ブランドは中国にわたっています。U3さんが訪れたスペインの高級ブランドのラミレスも規模を大幅に縮小しています。
そんな環境下で,日本のヤマハという大企業の出す初級中級向けのクラシックギターの一つのパターンとして取り上げてみました。
ピアノに関してならばヤマハは圧倒的ですね。スタインウェイと並ぶ名門ベーゼンドルファーを傘下にしています。
by Enrique (2023-01-03 13:39) 

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