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「コード・チェンジ」のコツ? [演奏技術]

「コード・チェンジ」というと,全くアコギの話になります。

当方はアコギは弾かないので,ここからの話はアコギの方には参考になりませんので念のため。
クラシックギターではコード弾きはしません(クラシックギター用の譜面でもポピュラー曲では五線譜上に参考のためにコードが記されることはあります)。コードを押さえたままではほぼ伴奏にしかなりませんので,クラギでその言葉を使うならば,曲全体がのべつコード・チェンジという事になります。

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小節内などで音楽的にコード(和音)自体は変わらなくても,メロディには非和声音が絡みますので,コード・パターンを押さえたままでは表現できないので,様々な押さえを組み合わせながら曲を作っていく事になります。ここで,クラシック・ギターでは一番難しい(かどうかは分かりませんがその一つ)左手の運指問題が発生します。従って,一通りコードパターンを覚えたら弾けるというものではありません。

左手を「押さえたまま」という時間はほぼ発生せず,同時和音や2声・3声で弾き分ける事も多いので,弦をピックで弾くと言う事もしません。しないと言うか,同時に一音しか弾けないピック弾きではクラシック奏法そのものが成り立たないからです。指弾きの事を,「フィンガーピッキング」とも言うようですが,もともとピックを使わないクラシック奏法では,ありえない言葉です。


クラシック・ギターの奏法では,のべつコード・チェンジ的な動きなので,「どこが難しいか?」と言えば全部難しいのですが,殆どランダムに同時に2つ3つ,最大6つの音を弾き分けるのは正直大変な事です。独奏ではコードパターン的な所も出て来ますが,それは一瞬のことで,殆どランダムな指の動きをどうコントロールするか?がクラギの難しさです。

それが,ガイドフィンガーであり,ピボットフィンガーです。前者は移動時に持っていく指であり,後者は支点の様に使う指です。

当方がやや込み入った運指付けの際に考慮するのは,ガイドフィンガーです。当方は-3とか-4とか書きます。自分では納得して書いているのですが,他の方が見るとアラストレと間違われる事があります。むろん音楽的に音がつながる場合は,好みで多少入れてもよい場合もあるかも知れませんが,純粋に運指の都合の場合には音を引きずるとおかしな音になりますので厳禁です。無駄な擦過音が入ることもありますので,指をしっかりOFFにして持っていかないといけません。

ガイドフィンガーは運指の上で割と考慮されると思いますが,ピボットフィンガーは余り意識しませんし特に運指上での指定もありませんが,自分でこれを意識すると移動がスムーズになると思います。特に,込み入った押さえを瞬間的にやるとき(十分な準備時間があれば別ですが),指の4本分の押さえを空中で作って弦の上にポンと置く(当然それにより左手親指の形も変わります)のは,至難の業ですが,殆どの場合,ガイドフィンガーかピボットフィンガーがあるので,それを利用することになります。またそれらを使うように運指を工夫する事になります。


やさしい曲であれば,押さえが頭の中ですぐイメージできますから,スムーズに弾けますが,バッハの多声曲などの場合,上記に留意して合理的な運指を決めたうえで,練習で運指を手(と頭と体)になじませる必要があります。

当方の場合,左手のフォームをクローズにする事,脱力を意識する事,特に移動時のOFF意識などにより運指が結構変わっています。先日も書いた通りのいわば「カネンガイザーのアルハンブラ・タブー」ではないですが,基本的には引っ張り出さない事にしている,昔弾いたガチガチにムダな力が入った曲(再命名:ヘタクソ化石曲)の場合でも,現在の知識と技術で運指を見直す事により再生は可能かなと思っています。
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U3

和音すらまともに理解していない私ですので、それこそちんぷんかんぷんです。
by U3 (2022-03-11 21:43) 

Enrique

U3さん,
楽譜の実例を示した方が良かったのですが,
色んなバックグラウンドの方を想定して,
一般論で書いてしまいました。
by Enrique (2022-03-13 08:05) 

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