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Science Encyclopediaを見る〜その4〜 [科学と技術一般]

"Science Encyclopediaを見る"の第4回です。

引き続き音に関する話題で,前回は"High and low sounds" 「音の高さ」でしたが,今回は,"Loud and soft sounds" 「音の大きさ」を取り上げます。

Science Encyclopedia

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最初の説明(の翻訳)は,以下の通りです。

大音量と小音量 大きな音は,それを運ぶ原子または分子が大量に振動し,多くのエネルギーを表すため,大きな音となります。柔らかい音や静かな音の振動ははるかに小さくなります。 音の大きさまたは音量は,耳に届くとき音の強さです。これは,音波に沿って流れるエネルギーの量である音の強度とはすこし異なります。強度は,音波のピッチ(周波数)と大きさ*(振幅)の両方に依存します。音の大きさは人によって異なるように感じられるかもしれませんが,音響エネルギーの強さは誰にとっても同じです。
Loud and soft sounds.jpg
音の強度と音のエネルギーとはすこし違うよと言っています。強度だけでなく,音のエネルギーは周波数にも依存すると。どうも,実際の聞こえ方は,物理量である音響インテンシティ(音の単位時間に伝わるエネルギー[W/m2])とは少々違うが,客観的指標としてこれを使うと言っている様です。

音響インテンシティを測る尺度は[dB]だと紹介されます。[dB]は本来パワー[W]の比率を常用対数で表したものでグラハム・ベルのイニシャル[B]ですが,1/10の桁にするのにデシ[d]を使っています。この単位(尺度)は人間の聞こえを基準にしていますので,耳の構造などにも触れています。(つづく)。
*heightとありますが,そうすると高さ:周波数と紛らわしいので,「大きさ」としました。
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REIKO

記事を読んで「あっ!!!」…
オーディオ製品の仕様表や音声編集ソフトなどで馴染んでいるデシベルが、1/10のデシに電話発明者のベルをくっつけたものだったとは!?
単位名の由来なんて考えてみたこともなかったです。

さらに、デシと言えば小学校で習う「デシリットル」、学校以外では聞いたことないなあとずっと思っていましたが、「デシ」はデシベルでずっと使っていたんですね。
そうか、そうだったのか…勉強になりました!
by REIKO (2020-12-26 18:19) 

Enrique

REIKOさん,
ちょこっと補足したところに感じて頂きありがとうございます!!!
1000倍刻みが基本ですので,1/10のデシとかは余り使わないことになっていますね。むろん,1000倍刻みではデカすぎる場合は,1/10の「デシ」,10倍の「デカ」,1/100の「センチ」や,100倍の「ヘクト」も使って良いことになっています。
ただリットルというのも変な単位ですが常用されているので,SI単位系で苦し紛れに立方デシメーター[dm^3]という単位を使うこともあります。ヘクトも滅多に使いませんが,やはり苦し紛れのヘクトパスカル[hPa]は有名です。昔スウェーデンでお惣菜を買おうとウィンドウを覗きましたら,お値段に[hg]と付いていますので,「何のことやら?」と思いましたら,ヘクトグラム,日本と同じ100グラム単位でした。

ところで,REIKOさんの記事にコメント書こうとしても私のアカウントではダメと拒否されます(以前は大丈夫だったので,当方のネット環境が変わったせいかもしれません)。
by Enrique (2020-12-27 07:11) 

たこやきおやじ

Enriqueさん

普通日本の学校ではdLくらいしか習わないので、デシという言葉が奇異に感じます。しかしデシマル(decimal)は、十進数という意味ですから、英語圏の人にはデシという言葉はさほど珍しくはないのではと思います。中学生の頃、これらのデシやデカ、ヘクト等々をまとめて語呂合わせで覚える事を教えてくれた先生がいました。すぐに忘れてしまいましたが。(^^;
最近では、二進数のバイナリーは知っていても、十進数のデシマルは知らないという人も多いのではと思います。

by たこやきおやじ (2020-12-27 10:08) 

REIKO

>コメント書こうとしても私のアカウントではダメと拒否されます
どうも失礼いたしました。
コメントに関するブログの設定を確認してみると「国外IPのコメント投稿」⇒「許可しない」となっていて、それくらいしか思い当たるものがないのですが。
国内からのアクセス(ですよね?)でも国外IPと認識されることってあるのでしょうか?
とりあえず「許可する」に変更しておきましたので、お時間のある時にお試しください。
by REIKO (2020-12-27 23:37) 

Enrique

たこやきおやじさん,
たしかに英語圏の人々には語源的違和感は無いものと想像します。
それなのに,一般ではSI単位系を使わないのも英語圏の特徴で,ヤード,ポンド,その刻みも10進数ではなく1/2, 1/4, 1/8,,,だったりします。真面目にSI単位系や十進数を使っているのはむしろ非英語圏の国のほうだったりします。長年使い慣れた尺度は手放したく無いのでしょう。むしろ,慣用的ではない新たに出てきた[dB]の様な単位は,やはり一塊りで認識されているのかも知れません。

by Enrique (2020-12-28 06:40) 

Enrique

REIKOさん,
たしかに正確なメッセージは「国外IPのコメントは許可しません」でした。当方のIP環境のせいかも知れません。
国内からの接続ですが,ひとつ思い当たる件としては,ネットが遅いので,IPv6接続にしたことですが,それが国外IPと認識された?のかも知れません。確か以前はコメント出来ていたはずですので。
現在別環境からですので,自宅に戻ってから確認してみます。
ありがとうございます。
by Enrique (2020-12-28 06:49) 

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