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電子ピアノのチェンバロ音による録音 [演奏]

ウチには現在グランドとアップライトのアコースティックピアノに加え,1983年に購入したYAMAHAのpf15という電子ピアノがあります。後者は私が独身時代購入したもので,結婚後妻のピアノがあるため要らなくなり,オーディオ機器と交換して知人宅に行っていたり,妻の実家に長らく置いてあったり,妻の生徒の自宅に行っていたりと数奇な運命をたどって,現在私の別邸(というのは誇張で,私が庭に作った茶室風建物です)で殆ど弾かれることもないまま静かに余生を送っています。奇跡的に壊れずにいます。
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pf15が置いてある茶室?です。コンデジで夜景は良く写りませんね。

この楽器,純電子式ピアノの初期のもの(エレクトーンなどと呼ばれる電子オルガンはもっともっと前からありました)ですが,FM音源を導入した当時最新鋭の楽器でした。しかし,FM音源というのはアナログです。ディジタル全盛の今からすればノイズなども入りまくりで,音が悪そうーなイメージがあります。
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pf15と録音器PCM-D1。マイク使わないので楽器の上に置いていますが,マイク使う場合は良くないです。

電子楽器からライン・インで録音するとどういうことになるのか試す目的で,これを使ってみました。
何分ふつうのピアノ含め,年に何回も弾きません。試し弾きするにも,まともに弾ける曲がありません。あまり練習なしで弾ける数少ない曲として,これを弾いてみました。演奏内容はお聞き苦しいものですが,音質の方に着目してください。

録音は以下のように行いました。

まず,順当に楽器のOutput I,IIとあるのをステレオのRLと見立てて録音機のLine inにつないで試しますが,レベルがやや小さいようです。楽器のボリューム最大(なぜかこのライン出力,ボリュームがききます),録音機の入力レベル最大くらいでちょうど良い録音レベルになります。おそらく,これを収録するにはオーディオ・ミキサーなどを通してレベルを調整するのが正しい使い方なのだと思います。とっくの昔に取扱説明書はないので確認はできませんが。
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楽器のOutputの接続

そこで,大変こわい事ですが,楽器のOutputを直接録音機のマイク入力に入れてみることにしました。さすがに,ガンガン入ります。ヴォリュームと録音機のレベルをおそるおそる上げてみました。楽器のヴォリュームは真ん中あたり,録音機のレベルは普段内蔵マイクでギターを録音するより低めです。後は弾くだけです。
IMGP1827.JPG
録音器側の接続


演奏内容はさておき,思ったよりもノイズは入りません。マイクは使わないので,外界のノイズは入りませんし,アナログ音源および内部のアンプに含まれる弱いサーッというノイズのみです。それなりの出力装置を使えば,楽器内蔵のスピーカーで聞くよりも良い音がします。特に低音は響きます。
演奏は余裕がないのでさほど強弱はつけていませんが,本物のチェンバロでは付かない強弱もつくわけですね。

IMGP1837.JPG
こんな状態で弾きました。ヘッドフォンはあっても無くてもOKですね。

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Cecilia

まず茶室がすごいです!
しかも手作りですか!
防音室の自作もできそうですね。

チェンバロ音、うちのとはだいぶ違いますね。
モダンチェンバロみたいな感じでしょうか。

このプレリュード、私も消音ピアノの録音の最初に使っています。(ピアノモードですが。)
http://santa-cecilia.blog.so-net.ne.jp/2009-04-18-1

ちなみにまあまあましなチェンバロ音です。
http://santa-cecilia.blog.so-net.ne.jp/2009-04-19


Enriqueさんの録音機器は私のICレコーダーよりずっと性能が良いでしょうね。
でも詳しい解説、参考になりました。


by Cecilia (2010-10-08 08:26) 

Enrique

Ceciliaさん,nice&コメントありがとうございます。
茶室はちょっとオマケでした。電子式ピアノの音の録音がどうなるか試すのが主目的で,演奏もオソマツ様です。
Ceciliaさんの録音聞かせてもらいました。演奏内容は私のものと比べるべくも無く高いのですが,問題はやはり音質です。私のは消音式ではなくて純電子式ですが,電子部分は大差ないというか,Ceciliaさんのお使いの楽器は,うちのものよりもずっと新しく,実際にははるかにいい音がしているハズです。
ノイズは録音の問題だと思います。生録よりも直接つないだ方にたくさんノイズが入るのは明らかにおかしいです。Ceciliaさんの録音を高音質で聞きたいと思っている人は少なくないと思いますので,ちょっと調べますね。私のヘタクソな演奏を公開するのが目的でなくて,Ceciliaさんの録音改善調査の一環でした。
by Enrique (2010-10-08 08:52) 

koten

改めて思うのですが、YAMAHAの電子ピアノは、昔の機種の方がスイッチや機能(LCDパネルも無かったんでしたっけ確か(?))が少なかった分、何かエレガント&アコースティックが感じがしますね~。また、ヤマハのみならず、現代の電子ピアノは、シーケンサーや録音機器などを載せるためのスペース的なゆとりがないものが非常に多いように思います・・・ゆとりがないどころか「斜面」になっていて明らかに載せられないようにしているものも多いですしね(汗)。
 チェンバロの電子音の音色といえばやはりローランドの電子チェンバロが一番じゃないですかね。本物の音をサンプリングしているようですし。
 余談ですが、録音機器につき、安かったので下記のものを試しに購入することにしました。
http://www.zoom.co.jp/japanese/products/h1/
今まで使っていたzoomの旧製品と比べて電池持続時間とハードウェアスイッチの点で大幅に改良されているので、思わず衝動買いです。最初からこういうの作ってくれればいいのに(爆)。


by koten (2010-10-08 13:05) 

Enrique

kotenさんに私のヘタクソな演奏がばれてしまいました。
私のYAMAHAの電子ピアノは27年選手ですから,純アナログです。アナログシンセのような手法で電子音を生成しているのだと思います。表示パネル等も無くデジタル的雰囲気ありません。そのためLCDもありません。
音は,レガートに弾くとオルガンの様になってしまい,音を切るとちょっとチェンバロ的雰囲気がします。時代が時代だけにモダンチェンバロの音を模したのかもしれません。
一方,デジタル機器の進歩はすさまじいですね。ご紹介の録音器,私のモノとスペック上は同じです。私のは音質的には問題ないのですが,重い(音質には多少きいているようですが)のと電池寿命短い(充電池4本で録音2・3時間)のが最大の欠点です。軽ければ旅行でオルガン音収録してきたのですがね。
by Enrique (2010-10-08 14:29) 

nyankome

茶室を建てられたというのも凄いですが、鍵盤楽器も弾かれるのも凄いですね。
安定した演奏で、ギターの演奏と通じるところがあるように感じました。
音を伸ばすとチェンバロよりはオルガンに近い音になるのですね。

こうした楽器の録音にはもちろんチープなスピーカーからの音を拾うのではなく、ライン出力を直接録音機器に入力するのが正解ですね。
音量を上げなければノイズも分からない程度ですね。

簡単なミキサーが1万円程度であるので間に入れた方がレベル調整は楽かも知れませんね。以前職場で合唱を録音したときには、ピアノに1つ、歌に2つマイクを立てて、ミキサーを通してデジタルレコーダーに入れました。バランスや定位の調整が楽でした。もちろん多重録音するのであれば、そういった機能は不要ですが。

以前はDENONのポータブルのDATでデジタル録音をしていましたが、テープも手に入りにくくなってきましたし、コンピュータに取り込むには同軸のS/PDIF端子が必要で、最近その端子が付いているサウンドカードを探すのが大変になってきました。そこでマイクも付いていてSDカードに記録できるデジタルレコーダー(Roland R-09)に切り替えました。
by nyankome (2010-10-08 21:40) 

nyankome

随分昔、ギターでGymnopédieを弾いてみたくて楽譜を探したことがありました。当時、ギターの編曲譜が見付からずにピアノ譜を購入したのですが、著作権の関係かべらぼうに高かったことを覚えています。
その後著作権が切れて、確か全音からだったと思いますが、サティの曲集が発売されました。

そんなわけで私も(自分で編曲して)Gymnopédie No.1をギターで弾いたことがあります。
by nyankome (2010-10-08 21:46) 

Enrique

nyankomeさん,nice&コメントありがとうございます。
鍵盤演奏はオソマツでした。過分なおほめです。電子ピアノは生よりもミスが分りにくいですが,それでもミスっています。演奏そのもは主目的で無いので。。。
実は小さいミキサはあるのですが,シンプルに行ってみました。確かにマイク端子に入れるのは反則ですね。録音機材はDATが一番いいと思いつつも,私がギター再開したころには下火になっており,ウォークマンのMDレコーダを使っていましたが,こちらももうほぼ終了ですね。マイク付デジタルレコーダはSDメモリ(ソニーはMSですが)に録音でき,手軽で十分高音質(24bit96KHzモードなどは使ったことありません)ですが,SDなどのフラッシュメモリは消えないか心配です。データバックアップ用には現在もDATが使われていますね。磁気テープが遥かに安心なのですが,どんどん使えない環境になっています。CD-Rに焼いておけば多少安心ですが,例の古いプレーヤにかからないと言う問題はあります。
by Enrique (2010-10-08 22:19) 

Enrique

nyankomeさん,再コメントありがとうございます。
ジムノペディを編曲演奏されたとのこと,さすがです。大昔現代ギターに載ったような記憶もありますが,それでは真面目に弾いていません。私が鍵盤で弾いたのは,この電子ピアノ買った頃で,著作権切れてあちこちから楽譜出ていました。
by Enrique (2010-10-08 22:28) 

yablinsky

茶室とはこれはびっくりです。すばらしい。うちにも欲しいところですが、いろいろ木が生えていて、切るのもなんだかかわいそう。あきらめましょう。また、Ceciliaさんとのコラボが広がりそうな予感です。
by yablinsky (2010-10-08 22:53) 

Enrique

yablinskyさん,nice&コメントありがとうございます。
茶室風建物ですが,もしご興味あればこちらに記事があります。
http://classical-guitar.blog.so-net.ne.jp/2009-09-10-2
http://classical-guitar.blog.so-net.ne.jp/2009-09-13
http://classical-guitar.blog.so-net.ne.jp/2009-09-14
私の鍵盤の演奏に関してはアンサンブル能力無いです。ギターで何かやれるかですね。


by Enrique (2010-10-08 23:42) 

yablinsky

再コメント失礼します。昨年9月はまだブログをはじめていませんでした。
すべてがすばらしい。これはやはり小屋ではなく茶室ですね。立派です。
私にはとても無理です。
by yablinsky (2010-10-10 01:04) 

Enrique

yablinskyさん,再コメントありがとうございます。
昨年9月ころはせっせと自己満足な記事を書き綴っていました。読み返してみて大上段に構えていて,気恥ずかしいですね。
この建物,時間が掛かりましたがすごく楽しんでやりまいた。2軒目ならば,反省点生かしてもっと良いものが出来ると思うのですが。現在は時間的,意欲的にちょっとムリかなと思っています。
この建物,プロのほうが興味を持ってくれます。建築家は面白がり,普通の大工さんはこれは作れないと言い,しろうとはバラック小屋だといいます。
わかっていただけ,大変うれしいですね。外壁塗ったときはもう少しきれいだったのですが,壁がみずぼらしくなり,周りが草ぼうぼうになり,桐の木まで生えてしまいました。少し手入れが必要です。
事前にプロに相談したところ,簡単なパネル工法などを勧められ,セルフビルドの雑誌などでもツーバイフォーが殆どです。こちらの合理精神も好きなのですが,私のへそ曲がり心に火がつき,伝統工法で作りたいという気持ちがむくむくわいてきました。専門業者に頼むと法外な値段が掛かるという理由もありますね。
by Enrique (2010-10-10 07:34) 

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