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「現代ギター」バックナンバー索引 [その他]

1982年4月号の別冊付録に,それまでの15年間の記事の総索引がついていた。
75・76年ごろからとりだした記憶がある。No.が2桁から3桁になるあたりである。小遣いで本屋で買うので,時々忘れることもあったと思うが,この頃までは熱心に取っていた。かなりの部数たまっていて,実家においていたが,捨てられたか古本屋に売られたか,現在では確かめようもない。
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この辺の時期がギターを一旦やめた時期とほぼ重なる。
就職すると,最初の研修で3ヶ月くらいカンヅメで楽器は持ち込めなかった。なぜ個人生活まで縛られるのか疑問に感じた記憶がある。今思えば,このブランクが一旦楽器を弾か(け)なくなった原因として大きかった。今も大差ないとは思うが,特に一般民間企業では,仕事と趣味生活との両立は難しい。

「現代」ギターではあったが,バロック音楽やルネサンス音楽などの記事も多かったことに驚く。たとえば,小船幸次郎氏による「ルイス・ミランのファンタジアによる対位法入門」1971年1月号(No.46)から15回連載されている。当方も,まだとっていない時期。リュート・ビウェラがギター音楽の重要な鉱脈となっていたということだろうが,佐藤豊彦氏による,「実用リュート講座」が1970年2月号(No.35)から,8回連載。同氏による,リュート・コースが1972年の8月号(No.65)から9回連載されている。さらに,真鍋理一郎氏による,M.シェッファー氏の公開講座の様子が1973年の12月(No.82)から,3回にわたって詳細なレポート。M.モライシュ氏と渡辺臣氏によるビウェラ講座が87から1年間行われていたほか,つのだたかし氏や荒川孝一氏のリュート講座もあった。この辺は少し記憶にもある。バロック・ルネサンス音楽一般に関して,多田逸郎氏,大橋敏成氏,デボラ・ミンキン氏らが,装飾法や通奏低音等に関して解説を行っていた。最後のデボラ・ミンキン氏の記事がとっていた時期と重なる。1967年4月創刊号(No.1)から半年間は,皆川達夫氏が「リュートとその音楽の歴史」と題して,原典とトランスクリプション版を使って解説していたようだ。

索引ぱらぱらめくっていると,懐かしい記事やら,へーっと驚く当方知らない創始期の記事などがある。同誌の歴史はこれ以降の方が長いわけだが,当方にとってはこれは貴重な冊子だ。各分野の研究のルーツを探るのにも便利な記事もある。
例えば,「音楽における呼吸法」というのがデイヴィッド・ライスナー氏の1978年3月号(No.137)の記事にある。呼吸法に関する記事は他に見当たらない。現代ギター社創立期15年の記事で1回のみ。扱いにくい内容だったことがうかがえる。「完璧な演奏と暗譜のための知的方法」というのが,1980年11月号(No.172)にR.プロヴォスト氏の記事にある。バックナンバーを見たくなった。ちなみにバックナンバーは, 

・国立国会図書館
・東京文化会館音楽資料室
・民音音楽資料室
・遠山音楽財団付属図書館
・上野学園大学図書館
・エリザベト音楽大学付属図書館
・国立音楽大学付属図書館
・東京音楽大学付属図書館

にあるようだ。

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コメント 4

nyankome

この号は多分ウチにもあります。
索引を見ると懐かしいですね。
バックナンバーは、みな東京ですね。
by nyankome (2010-06-14 01:46) 

Enrique

nyankomeさん,nice&コメントありがとうございます。
私の現代ギター第一期はこの辺で終わっています。このような別冊,楽譜などの残がいが少し残っています。現在はこのころに比べ格段に情報が増えたわけですが,この頃は本当に貴重な情報誌でしたね。
バックナンバーがおいてあるのは,東京が多いですが,エリザベト音大付属図書館は広島ですね。
by Enrique (2010-06-14 15:59) 

koten

 余りに充実した記載ぶりに感心するばかりです。同レベルの記事を私が書こうとすると滅茶苦茶時間がかかりそうな気がするのですが(汗)、enriqueさんは一つの記事をどの位の時間で書き上げられるのでしょうか・・。
by koten (2010-06-14 23:24) 

Enrique

kotenさん,nice&コメントありがとうございます。
あまり計って見たことありませんが,1時間くらいかかっているかもしれません。あまり時間がかかりすぎるのもダメな感じです。しかし,論文的な記事は,書くこと自体よりもデータの準備にすごく時間が掛かっていると思います。そうそう頻繁には書けません。それから翻訳的な記事も時間が掛かりますね。今回の記事は内容引き写しなのでそれほど時間は掛かっていません。時間が無いと書けませんが,逆に時間があると余分なことをどんどん書いて長くなるキライがあります。毎日のように何年も続けておられる方々おられますのですごいと思います。
by Enrique (2010-06-15 01:38) 

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