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爪の調整 [演奏技術]

Enrique.png
a指に関し試行錯誤しています。

以前,爪の問題を考えた時,入り側と出側の議論をしました。
弦にホワイトボードマーカーを塗って弾いてみることで,指頭上の弦の運動を観察しました。

またこの頃調子が悪い感じがします。
逆説的ですが,短くしすぎると却って爪の影響が出ます。
爪に掛かるスポットが少なくなって,悪いところを使ってしまうせいだと思います。
以前の状態ではa指の爪が短すぎて,爪へのかかりが少なく,6割程度のところで抜け,そこの部分の爪の状態が悪かったのでした。ある程度の長さを確保し,特に爪の出側を滑らかにすることで解決したはずでした。

 
  a指爪内側調整グッズ。
 
 
  a指にあてがったところ。
 
 
  表面&最終仕上げはこれ。
基本に戻りますと,爪が発する雑音には大きく分けて2種類あります。
タッチの入り時と抜け時です。爪の雑音が気になりだした頃は,入り時すなわち出音前の爪が弦に当たる雑音がまず課題でした。これは爪の形やタッチを調整して,タッチ時に爪が直接弦に当たらないようにすることで解決しました。これは爪奏法の場合は必須です。振動している弦を次々と爪で捉えたのでは雑音の嵐になります。もちろんこの問題は,爪を使わない指頭奏法の場合は最初からあり得ません。

私が現在気にしているのは,抜け側の雑音です。
a指の爪の状態が悪いと出音した瞬間に擦過音のようなものを感じます。これは爪の縦じわが増えていることと無縁ではありません。爪が弦を抜ける時,縦じわの凹凸で擦りながら弦を離れることになるからです。爪の縦じわが弦に触らないよう爪をキレイに面取りして仕上がれば良いわけですが,表側は容易に調整できるものの裏側は難物です。加齢による縦じわは表裏お構いなく発生してきます。爪の厚い人は凸凹を削り取る事が可能かもしれませんが,私の様に薄い爪で縦じわが発生してくると,最悪爪が波トタンの様な状態になって,滑らかなラインが無くなりかねません。表面の凹凸は瞬間接着剤で埋めたり絹テープで補強したりする事ができますが,問題は裏面です。

爪の裏面をキレイに仕上げるために作ったのが,右の画像の小物です。

私のa爪のRに合うのは,サクラ白板マーカーでした。爪のRはかなり小さい方だと思います。色鉛筆の直径では細すぎ,他のホワイトボードマーカーやマジックインキの軸では太すぎでした。サクラ白板マーカーはφ15mmですから,R7.5です。これにタミヤフィニシングペーパーの1500番を巻きつけて接着しました。仕上げには2000番が最も良いですが,爪の内側の面取り用としては研磨力も考慮しました。

もちろん爪の形は人により千差万別ですので,最適な太さを選ばないといけません。

私自身の指でも,指によって異なり,m指はわずかにRが大きく,さらにi指はRが大きい上に形状も円弧状ではなく,カマボコ型だったりします。
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アヨアン・イゴカー

ギターの場合は、右手の爪は楽器の一部と看做さなくてはならないので比較になりませんが、ピアノでも爪の調整・手入れはとても重要だと感じています。
いろいろ工夫されているのですね。私は、爪きりセットをおまけでついて来た物を使用しています。早くもっとましなもの買わなければと時々思い出しては、まだ買っていません。
by アヨアン・イゴカー (2018-08-20 23:46) 

Enrique

アヨアン・イゴカーさん,
もちろんギターの右手のツメに関しては,やらない人からしたら,ものすごく細かい事を気にしている様に感じられるかも知れませんが,音のみならず演奏にも大きく影響してしまうものです。
確かに鍵盤でもツメは問題でしょうし,ギターやヴァイオリンの左手のツメだって綺麗に整えておかないといけませんね。
高級な切れ味の良いニッパーの様なツメ切りがありますが,どんな高級なものであっても,ツメを切るという作業はしないので,私も持ってはいません。
by Enrique (2018-08-21 17:59) 

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