楽器を続けるコツ〜REIKOさんの祝・ピアノ再開10周年〜 [雑感]
交流いただくREIKOさんが,ピアノ再開10周年[1],[2]です。子供の頃以来,かなりのブランクがあったのです。
子供の頃に続かなかったピアノが現在続いた理由を分析されています。
1.昔の続きをやろうとしなかった
2.定番教本や曲集などの「本を一冊終わらせる」にこだわらなかった
3.練習する曲を広範囲の中から選んだ
4.「基礎練習+弾きたい曲」で、練習曲はほとんどカットした
5.憧れの曲や目標などがなかった
どれもナルホドです。
当方の場合,あるギター同好会をまとめる立場に立ってしまい,そのノウハウを学ぶ意味も含め少々義務的にプロの方につくことにしました。当方が約一年間アメリカ渡航している間に同好会は終了しており,それ以降は全く個人の趣味のギターとなりました。むろん当方にはそのほうが性に合って気楽に続けることができたわけですが。
1番の「昔の続きをやろうとしなかった。」というのは,大いに納得です。当方の98年頃の再開直後は多少「昔の続き」の気持ちがありましたが,現在は指導者も変わってギター「再々開」10年といったところですが,そこではむしろ意図的にリセットしました。昔とは完全に技術が変わっていること,なにもかも大幅に進歩していること,昔良しとされていたフォームが現在では害であることなどが判明したからです。
2番の「定番教本や曲集などの『本を一冊終わらせる』にこだわらなかった。」これは当方の場合ハイブリッドです。ギターの中上級ではカルカッシのOp.60の25曲とソルのセゴビア版20曲は定番ですが,いずれも再開時は抜粋で,再々開時はいずれも全曲やりました。両方やったので両方のメリット・デメリットを挙げれば,当然時間効率から言えば抜粋です。全曲中には異常に時間のかかる曲(課題)が必ずありますから,それを省くだけで大幅に短縮することができます。節約できた時間に他の曲に取り組むことが出来ます。一方全曲やるメリットとしては当方の様に昔の奏法の悪い癖がついている人間の矯正です。時間がかかるほど自分の悪い癖が治せているというマゾ的嗜好です。
REIKOさんの場合は,音楽的素養が広いですから,3番の「練習する曲を広範囲の中から選」ぶことによって,時間効率を達成しつつ効果的に演奏をよくしたものと思われます。
4番も2番とほぼ共通点がありますが,中途半端な練習曲よりも,基礎練習(スケール等だと思います)の重要さを物語っているといえるでしょう。ギターでよく言われるのは,ソルの練習曲の扱いです。技術課題も多いのですが,音楽が良すぎてどうしても「曲」として扱ってしまい,基礎技術練習の効率が悪い点です。
5番のコレ,「憧れの曲や目標などがなかった」シメで効いています。ヨノナカには,「憧れの曲や目標」を持って取り組む方が結構いらっしゃいます。順を追って基礎固めしていけばそのうち無理なく弾ける様になるし,その途中のレベル・レベルで楽しめる曲がゴマンとあるのに,「憧れの曲や目標」に拘り,途中をすっとばして一曲入魂のごとく,合理性よりも,やりたいという気持ちに酔う方。何分個々人の趣味ですからそういう嗜好を否定できませんが,ものすごく効率の悪いやり方としか言えないでしょう。このポイントは,楽器演奏を永く楽しく続ける点において全く共感できます。
REIKOさんは10年間に多数の演奏をYouTubeに上げています。録音しまくって,もう緊張せず慣れてしまったと。 取り組んだ曲600曲はすごいです。単純平均年間60曲。ギターではなかなか大変そうですが,取り組む曲を選べば不可能ではない感触はあります。何年か前の元旦に,A.タンスマンの「12のやさしい小品集Vo.1」「同Vol.2」,「12の非常にやさしい小品集Vo.1」「同Vol.2」の計48曲を譜読みしてみたことがあります。「やさしい,非常にやさしい」とは言っても古典のカルリほどではありませんが,初見でかなりいけます。問題は一部の弾きにくいところです。むろん弾きにくいところのタイパ対策もあります。そこから先に仕上げるのです。
REIKOさんの記事をダシにした記事を書いてしまいました。
引用記事:
[1]「楽しく続けられた理由を考えてみた~ピアノ再開10年」
[2]「ピアノを再開して10年【人気の動画】」
子供の頃に続かなかったピアノが現在続いた理由を分析されています。
1.昔の続きをやろうとしなかった
2.定番教本や曲集などの「本を一冊終わらせる」にこだわらなかった
3.練習する曲を広範囲の中から選んだ
4.「基礎練習+弾きたい曲」で、練習曲はほとんどカットした
5.憧れの曲や目標などがなかった
どれもナルホドです。
当方の場合,あるギター同好会をまとめる立場に立ってしまい,そのノウハウを学ぶ意味も含め少々義務的にプロの方につくことにしました。当方が約一年間アメリカ渡航している間に同好会は終了しており,それ以降は全く個人の趣味のギターとなりました。むろん当方にはそのほうが性に合って気楽に続けることができたわけですが。
1番の「昔の続きをやろうとしなかった。」というのは,大いに納得です。当方の98年頃の再開直後は多少「昔の続き」の気持ちがありましたが,現在は指導者も変わってギター「再々開」10年といったところですが,そこではむしろ意図的にリセットしました。昔とは完全に技術が変わっていること,なにもかも大幅に進歩していること,昔良しとされていたフォームが現在では害であることなどが判明したからです。
2番の「定番教本や曲集などの『本を一冊終わらせる』にこだわらなかった。」これは当方の場合ハイブリッドです。ギターの中上級ではカルカッシのOp.60の25曲とソルのセゴビア版20曲は定番ですが,いずれも再開時は抜粋で,再々開時はいずれも全曲やりました。両方やったので両方のメリット・デメリットを挙げれば,当然時間効率から言えば抜粋です。全曲中には異常に時間のかかる曲(課題)が必ずありますから,それを省くだけで大幅に短縮することができます。節約できた時間に他の曲に取り組むことが出来ます。一方全曲やるメリットとしては当方の様に昔の奏法の悪い癖がついている人間の矯正です。時間がかかるほど自分の悪い癖が治せているというマゾ的嗜好です。
REIKOさんの場合は,音楽的素養が広いですから,3番の「練習する曲を広範囲の中から選」ぶことによって,時間効率を達成しつつ効果的に演奏をよくしたものと思われます。
4番も2番とほぼ共通点がありますが,中途半端な練習曲よりも,基礎練習(スケール等だと思います)の重要さを物語っているといえるでしょう。ギターでよく言われるのは,ソルの練習曲の扱いです。技術課題も多いのですが,音楽が良すぎてどうしても「曲」として扱ってしまい,基礎技術練習の効率が悪い点です。
5番のコレ,「憧れの曲や目標などがなかった」シメで効いています。ヨノナカには,「憧れの曲や目標」を持って取り組む方が結構いらっしゃいます。順を追って基礎固めしていけばそのうち無理なく弾ける様になるし,その途中のレベル・レベルで楽しめる曲がゴマンとあるのに,「憧れの曲や目標」に拘り,途中をすっとばして一曲入魂のごとく,合理性よりも,やりたいという気持ちに酔う方。何分個々人の趣味ですからそういう嗜好を否定できませんが,ものすごく効率の悪いやり方としか言えないでしょう。このポイントは,楽器演奏を永く楽しく続ける点において全く共感できます。
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REIKOさんは10年間に多数の演奏をYouTubeに上げています。録音しまくって,もう緊張せず慣れてしまったと。 取り組んだ曲600曲はすごいです。単純平均年間60曲。ギターではなかなか大変そうですが,取り組む曲を選べば不可能ではない感触はあります。何年か前の元旦に,A.タンスマンの「12のやさしい小品集Vo.1」「同Vol.2」,「12の非常にやさしい小品集Vo.1」「同Vol.2」の計48曲を譜読みしてみたことがあります。「やさしい,非常にやさしい」とは言っても古典のカルリほどではありませんが,初見でかなりいけます。問題は一部の弾きにくいところです。むろん弾きにくいところのタイパ対策もあります。そこから先に仕上げるのです。
REIKOさんの記事をダシにした記事を書いてしまいました。
引用記事:
[1]「楽しく続けられた理由を考えてみた~ピアノ再開10年」
[2]「ピアノを再開して10年【人気の動画】」
記事を取り上げていただき、ありがとうございます。
共感していただいて嬉しいです。
補足させていただきますと、ピアノが手元になかったブランクは25年です。
ピアノを買ってもらったのは小6の春で、その後30歳で千葉県に引っ越すまで弾いていました。
ただ習っていたわけではないので、ゆるく続けているという感じで、途中に受験とか、社会人になってからは忙しかったりであまり弾いてない時期もありました。
習ってもいないのに弾くのだから好きで楽しかったのですが、今思うと「ピアノのおけいこ」テキスト以外は、習っている人と同じような曲・曲集を順にやっていただけでしたね(つまり「ピアノすごろく」)。
それと比べると再開してからの方が、断然楽しい&充実していると感じています。
続けようと頑張らなくても、楽しいんだから続くわけですね♪
by REIKO (2024-11-02 20:23)
REIKOさん,
そうですね,楽しいから続けようとしなくても続くのは当然でしょう。
習っている人でも,レッスンの時だけ弾く人というのが存在するそうです。最初聞いたときは驚きでしたが,「少なからず」という事で二度びっくり。習う・習わないに限らず自分で練習するしかないわけですが,楽しく練習効率が上がる方法を見つければ,独学でも十分いける(かえってその方がよい)という事も言えますね。合わないレッスンを受ける必要もありませんし。
by Enrique (2024-11-03 14:21)