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ギターと私 [雑感]

何やら人生回想的なタイトルですが。

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まあ,いわばそんなものです。

良くも悪くも伴侶になっています。十代の頃母親に買ってもらった楽器が一応クラシックギターでした。

そこから数えれば,丸51年,今52年目に突入しています。人生の大半をギターと共に過ごしてきました。


落ち込んで投げやりになった時,救いになったのもギターという楽器でした。一般論としていうならば,なんであれ打ち込めるものがあるのは良いものです。むろんギャンブルとかクスリとか,ハマり過ぎて身を滅ぼすようなものは注意しなくてはなりませんが,むしろそれらにハマらない健全?な趣味としては,クラシックギターは好適でしょう。

しかし健全なもの?とはいえハマり過ぎはヤバいです。
学生時代の一時期は勉強よりもずっと打ち込んでいました。一晩中弾き通していたことなども。時間効率から言ったら,随分無茶をやったものですが,「若気の至り」と自分で自分を許さないといけません。

今から思えば結構無茶な弾き方でも,それで頑張って弾けばそこそこ努力に応じて弾ける様になった訳です。どの楽器でもそうでしょうが。

しかし,憎たらしいのも又この楽器です。独学の私には,例えばバッハは途方も無く難しいものでした。易しめの曲は何曲かやっていましたが,一時期ピアノに走ったのも,この憎たらしさからの逃避だったのでしょう。


ギターにしろピアノにしろ,小品を数曲弾いていたに過ぎませんでしたが,就職試験の面接で「尊敬する人物は?」と聞かれて「バッハです」と答えてドン引きされてしまいました(むろんその時は落ちました)。音楽家が社長を務める様な会社なら別だったのでしょうが,私が受けたのはそんな気の利いた会社ではありませんでした。そこの事業所採用では落ちましたが「本社で受けてくれ」というので,ノコノコ受けて入って,あのトンデモな研修を受けた訳でした。昔は理系の就職では受かったところに行くのが義務でした。

会社に入った頃は,どちらかというと鍵盤に走っていましたが,数ヶ月のカンズメ研修ですっかり弾かず,ギターともども弾けなく,すっかり会社人間になってしまったのでした。一応爪は切らずにいましたが,たまに弾いてみてもソルの練習曲「月光」も弾けなくなっていて愕然としたものでした。
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REIKO

楽器をやっている人はたくさんいますが、どうしてその楽器なのかっていうのは意外と「たまたま」「なりゆき」だったりするんですよね。
で、気がつくと「良くも悪くも伴侶」になったりしてて(苦笑)。
私にしても、特に選んでピアノを弾いてるわけではないんですよね。
ピアノは人工的で変な音だと思うし、音程はビミョーに狂ってるし、自分の手には鍵盤が大きすぎるし…
まあ一人で完結するから、好き勝手にやれるのが気に入ってるくらいです。
そういう意味ではカリンバの方がずっと「選んで」楽しんでいる楽器かなと思っています。
by REIKO (2024-11-01 19:32) 

Enrique

REIKOさん,ピアノは万能すぎて却って大変かもしれませんね。
むろんどの楽器にも特長も弱点もありますが,その組み合わせと成り行きでたまたま選んだ楽器をやっているという事だろうと思います。ただ続いているということはそれなりの理由は(後付けでも)挙げられるのだろうと思います。
次の記事でREIKOさんの記事をとり上げさせてもらいました。
チェックいただければと思います。
by Enrique (2024-11-02 09:49) 

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