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レッスンを受ける意味 [演奏技術]

何十年もプロのレッスンを受けているにもかかわらず,「この曲は独学です。」という方がいます。

不思議でしようが無かったのですが,ひょっとしたら???個別に特定の曲の弾き方を,手取り足取り教わるのが「レッスン」の意味で,直接レッスンを受けずに自分で弾くそれ以外の曲の事を「独学」と言っているのかな?と何となく思っていました。

どうも,大体そういう事の様です。練習曲が嫌いな方とかにも共通する考え方の様に思われます。

角圭司氏のYouTube動画を見て,驚きと共に腑に落ちました。
なんでも「一生のうちに20曲モノにしたい」という目標を立てる方がいらっしゃるのだそうです!!!むろん30曲でも良いわけですが,一定の曲数を人生の目標にする方が偶にいらっしゃるらしいのです。たしかに曲数が決まっていれば,練習曲なんかやっているヒマはないでしょう。特定の曲を手取り足取り徹底して教わるのがすべてになるのでしょう。

長年レッスンを受けているのに「独学」という方と根は同じの様に感じました。
数値目標を立てる方は,プロのレッスンを受けて,「個別に」20曲モノにしたい。という考え方なのでしょう。正直なところ,背筋が寒くなりました。

個別に特定の曲そのものの弾き方を学んでいれば,確かに曲数は限られます。他の曲への応用が利きません。そしてレッスンで教わらない他の曲は「独学」という事になるのでしょう。



角圭司氏も力説されている様に,レッスンは特定の曲を題材にはしているものの,その特定の曲の個別の弾き方だけを学ぶのではなく,独力で楽譜を如何に曲にするかの一般的な方法論を学ぶわけです。したがって,弾ける曲数を20曲や30曲に特定できるわけもないのです(むろん独力で曲を作り上げる力がつけば何百曲でも弾けるのです)。

レッスン生が自分の時間とお金を使ってどうやろうが勝手ですし,素人の趣味だから勝手です。敢えてそれを指摘する角氏の誠意を感じます。
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