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妻がギターを始めて分かった事 [雑感]

妻はピアノとチェンバロをやっています。

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ピアノは音大ピアノ科卒ですので一応専門でしょう。チェンバロは日本で一人者の方に教わっています。

そんな妻がギターを始めて既に3年ほどになりました。
始めた理由は,①ギターの音色は好き,②私が長年やっている割にはヘタクソである,③指導の先生が魅力的,などが原因だった様です。

内心「すぐ上手くなって夫の鼻をあかしてやろう」という魂胆もあった様です。
残念ながらその野望は打ち砕かれた様ですが,負けず嫌いな性格もあってか続けています。


そのメリットが出ています。
ギターの難しさを理解したようです(めでたし・めでたし)。
ピアノの様に鍵盤を叩けば音が出るものではありません。むろんピアノでは音が出やすい代わりに一度に沢山の音をコントロールします。とはいえ,程度問題ではありますが,やさし目の曲なら初見が利きますし,難しい曲でも一回で譜読みが終わると妻は豪語していました。

ギターではあり得ません。
通常プロが弾く様な曲で初見が利くわけもありませんし,譜読みには運指の検討も入れると時間がかかります。すぐに弾き込み練習には入れません。

ある講師の方がかつて言っていました。
ご本人のギターの先生は行くと必ず練習中だったのに,かつてコンチェルトの練習のために訪ねたピアノ伴奏の方はろくに練習などしていなかったと。

さもありなんです。
かつてアランフェスを全楽章練習して,妻にピアノ伴奏を頼んだ事があります。こちらは必死に練習して臨んだのに,初見の妻は,「モタモタ弾くのつまらないからもう止めさせて」と当方がっかり。

逆に妻から,「シューベルトのアルペジョーネ・ソナタの伴奏を譜読みしたからチェロ・パート*を(ギターで)弾いて」と,譜面を渡されましたが,初見の私が転びまくるので,妻ががっかりしていました。


ピアノ演奏は,基礎を習得していれば,ちょっとした伴奏や初歩的な曲は初見ですぐに弾けます。むろんギターも程度問題ではありますが,独奏曲ではすごく練習の要る楽器です。

一応他楽器やっている妻の理解の変遷から見てもわかる様に,クラシックギターに対する一般の理解はさらに難しいものなのでしょう。

クラシックギターの独奏は,同じギターという名前でも,アコギのコードによる伴奏や,エレキギターの演奏とも全くの別物です。分野が別の超絶ギタリストがクラギの初歩的な曲すらたどたどしいとも聞きます**。

*本来はギターと同じト音記号で書かれた譜面なのですが,チェロ用に編曲されヘ音記号で書かれていました。これを初見でギターで演奏できる人を私は知りません。
**むろん他ジャンルをこなせる人もいます。やはり超絶的な人なのでしょう。
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プー太の父

奥様のギターを始めた理由の②と③が面白いです(^^
音大卒業と聞いただけで、ギターも早く上達して
Enrique さんに追いついてしまいそうですが
やっぱりクラシックギターって難しいんですね。
by プー太の父 (2022-11-13 16:05) 

Enrique

プー太の父さん,
コメントありがとうございます。
更に補足説明したくなりましたので,
状況は次の記事にてお願いいたします。
by Enrique (2022-11-14 13:52) 

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