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運指づけの基本的考え方 [雑感]

運指づけは大変面倒な作業です。

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しかし他人の運指ですぐに弾けても,結局あちこち変える事を考えれば,一から自分でやるほうが結局は早い様にも思います。ぐちゃぐちゃに直した楽譜は見にくいので,白い楽譜から自分で見やすい様に書き直したほうが結局は当方にとっては早そうです。

運指づけは楽曲個々の音一つ一つの対応になりますが,一応指針を持っておかないと益々時間が掛かりますので,当方なりの指針(や好み)を記録しておきます。ここでは主に左手の運指について書いています。むろん右手の運指も重要で,場合によっては右手が回る様に左手を決める事もあります。

・技術的弾きやすさ
音楽的理由で必ずしも弾きやすくない方を採る場合もありますが,それでも決して無理のない自然なものとする。トリッキーなものは大概うまく行かない様な感じ。

・準備
難しい押さえをいきなりストレス無しに作るのはムリです。一番ネックとなる(押さえにくい)指を準備しておくなど。

・後退組立て
これも一種の準備かも知れません。運指の遷移がうまくいかない場合は,キーとなるパターンの前段階を工夫して自然に遷移できる様にする。すなわち後ろから前を考えるという事です。楽譜の流れ方向だけ見ていた独学時代にはゆめゆめ考えなかったこと。

・禁忌事項
無用なハイポジション使用。むろんハイポジションが合理的であれば使う。
無用なポジション変更。ハイとローの往復。音色を変えたい場合はタッチや右手位置で。
ムダなセーハ。しなくて済めば左手のストレス軽減。
同弦上の左指の押さえ直し。なるべくガイドフィンガーで持っていけるように。ピボットフィンガーも考慮。
右指の連続。そうなる場合は要再考。

・開放弦の利用
音量音質バランスが保たれるならば躊躇わず使う。しかし,技術的に楽になる場合と却ってマズい場合とがあるので,押弦が次の押弦準備につながるような際は使わない。

・共通注意事項
脱力できる運指。特に移動時OFFにできる事。
腕の重みを最大限に使う。親指離しても押さえられるか?これによりポジション移動がラクに。
クローズフォームに心がける。ストレッチが楽に。4で押さえていたものが3にできる。43が32に。コントロールが楽。1-1などかつての運指ではあり得なかったアイデアが出る場合あり。
部分的に良くてもダメ。ひとフレーズが極力ストレスなく「らくーに」つながる運指を考える。ムリな運指(運動)を克服するよりも結局は早い。
悪い運指は後々まで尾を引く。決して無理のある運指で無理やり練習しない。

その他
実際に弾いてみると,いくつかの候補(最終的には2つ)のどれが楽かよくわからないことも。
実際にやってみないと分からないことは最小限度(最後のお楽しみ)に。
むろん,実際に弾いてみての変更もたびたび。
譜読み段階とナチュラルスピードとで少し変化があることも。
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コメント 4

枝動

おはようございます。
理論が無ければ出来ない事でしょうし、有っても出来ない事ってあるんだと思います。
ここまで指針を詳細に言えるって事は、出来ている証拠ですね。(^^)
by 枝動 (2022-03-23 10:46) 

たこやきおやじ

Enriqueさん

譜面の作り直しはしませんが、その他は私の考えている事と大体同じです。(^^;

by たこやきおやじ (2022-03-23 14:29) 

Enrique

枝動さん,
もう少しシンプルな指針があれば良いのですが,少しごちゃごちゃしています。
一言で言ってしまえば,無理なく自然にと言ったところでしょうか。実際の譜面では更に面倒になります。
by Enrique (2022-03-25 17:56) 

Enrique

たこやきおやじさん,
そうですか。
お墨付き頂いたようですが,
相違点もありましたら指摘してもらうと有難いです。
by Enrique (2022-03-25 17:57) 

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