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音楽家は短命か? [雑感]

モーツァルトにシューベルト,ショパン,メンデルスゾーン。みな30代で他界しています。
今年生誕250年のベートーベンだって,満56歳で他界ですから,長命とは言えません。
滝廉太郎に至っては,満23歳で他界,活動期間は数年しかありません。

大作曲家は短命。大が付かなくても音楽家一般は短命みたいなイメージがないでしょうか?
おそらく,特に上で挙げた様ななじみ深い作曲家が特にたまたま短命だったからではないでしょうか?
昔は人間の寿命そのものが短かった?という見方もあるかもしれません。

数字でわかることを感覚で議論してもしようがありませんので,有名な作曲家の寿命をFig.1のグラフにしてみました。取り上げた作曲家は,以前記事にした三善ら編集の高校教科書の付属年表から年代のわかる作曲家を拾い上げたものです。
ComposerLife.png
Fig.1. 13世紀以降の著名作曲家の生年と寿命。
このグラフは横軸が生年で,縦軸が寿命です。
結構長寿です。しかもバロック以前の多分一般の寿命が短かったであろう時代の作曲家の長寿が目立ちます。

このグラフ中寿命最短は1797年生のシューベルトの31歳です。1756年生のモーツァルトが35歳,1810年生のショパンが39歳など,どうもこの辺の古典派から初期ロマン派あたりの一部の有名作曲家の寿命がやたら短く,それが短命イメージになっているのは間違いなさそうです。しかし,そのあたりが西洋音楽の中心かのように長年思われて来たので,その様な歪んだイメージが出来上がったのではないでしょうか。

その前のバロック期では却って寿命が長く,短命なのはパーセルの36歳くらいです。バッハは65歳,ヘンデルは74歳でしたが,いずれもジョン・テイラーなるインチキな眼科医にやられなければ,まだ5年や10年は大丈夫だったはずです。このグラフには入りませんがバロックの大作曲家テレマンは86歳でした。

音楽家の平均をとれば,一般人よりも寿命は長いのではないか?とさえ思えます(ただ何世紀にもわたる作曲家の平均と一般人との比較は容易ではないでしょうが)。
何分適度に体と脳を動かし(指揮をすれば全身運動),好きなことをやっているのですから(嫌いならとっくに止めていたはずですから),長寿でないはずがありません。
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Ujiki.oO

39Niceもしないはずの Ujiki.oO ですし、39コメントもしないハズの Ujiki.oO です。(笑) 勉強になりました。ありがとうございます! https://classical-guitar.blog.ss-blog.jp/2022-05-31#comments
by Ujiki.oO (2022-06-04 08:57) 

Enrique

Ujiki.oOさん,
どーいたしまして。
ご参考になれば幸いです。
by Enrique (2022-06-06 11:47) 

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