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「楽器の物理学」を読む(その11) [楽器音響]

「楽器の物理学」の第III部,「第9章 ギターとリュート」をゆっくり見ています。今回は9.11節と9.12節が対象です。

ここでは,9.11「スケールされたギター族」は主に合奏用ギターの説明,9.12「合成材の利用」ではOvationギターなどに代表される木材以外で作られる楽器の紹介です。

9.11 スケールされたギター族
ここでは,特に図は用いられず,合奏用ギターの紹介です。豪のGraham Caldersmith氏がアンサンブル用の新しいギター族の楽器を作り出した,とありますが,これは80年代の事です。わが国では50年代60年代からすでに新堀ギターアンサンブルが有名で茶位幸信氏などが合奏用楽器の製作にあたっていたわけです。オリジナルの人が特に特許とか取っていなければ,「言ったもん勝ち」みたいなところはあります。
彼らの楽器の言い分は,より厳格にスケーリングされていると言いたいようです。特に,バスギターは4弦で,エレキベースと同じ調弦とのことです。確かに新堀のバスギターとは異なりますが,エレキ・ベースのアコギ?クラギ?版といった風情です。

9.12 合成材の利用
まずは,Karman社の開発したOvationギターです。これは,おなじみの側板と裏板を一体型のおわん型のグラスファイバーで置き換えたものです。その他,主に対候性を目的にさまざまな弦楽器がエポキシグラファイトなどで作られているようで,"Rainsong"ギターなるものが開発されているそうです(つづく)。
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