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ふしぎな版画 [雑感]

マリオ・アバチという人の銅版画です。

幻想的な作風で結構有名らしいのですが,この作品を見て目が点になってしまいました。



写実ではないので,別にいいのですが,フレットの間隔をわざわざ逆にしなくても良い様に思います。何か表現意図があってそうしているのでしょうか?それ以外は結構写実的に描かれている(フレットの本数も19本で合っています)ので,妙に気になって頭が混乱してきました。

これを弾いたらどんな音が出るのか想像もつきません。この作家は結構ギターやリュートを作品のモチーフに使っていますが,大概フレットは描かれていません。たまたま描かれた(刻まれた)のがこの作品ですが,どうもギターは添えものの様で「楽譜」という題名です。

一般の人や美術愛好家が見て,違和感持たないのでしょうか?それともギターという楽器は外形のみ必要で,フレットの間隔などはどうでも良いのでしょうか?それとも私もギターを弾いていなかったら,この様に描くのかなぁ?

妻に見てもらったら「あっギターね。えっ,何かおかしいの?楽譜が?」とか言っています。二重にショックを受けてしまいました。最近,妻もギターを弾いているのですが。。。
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アヨアン・イゴカー

この作家の他の作品もネットで見て見ましたが、超現実主義的、騙し絵的な手法も使っていました。意図的にフレットの間隔を逆にしたのだと思います。バイオリンの断面の絵もありましたので、弦楽器の構造はよく分かっているのではないかと。演奏者にとってみれば、眩暈がしそうな絵で、吐き気がするかもしれません。
尤も、一枚の絵の中に楽譜がありましたが、フラットの位置が間違っていたり、不足していたりというのがありましたが。
by アヨアン・イゴカー (2019-04-13 13:14) 

REIKO

面白いですねえ!
これは「意図的」だと思います(そう思いたい、と言った方が正直かもしれませんが)。
じっと見ていると、奇妙な感覚に襲われますね。

「これを弾いたらどんな音が出るのか想像もつきません」と、見る人を撹乱して考えさせるアートなんでしょう(と思いたいw)。
ただ、ギターを良く知らない人には効かないので、そこが難点なのでは?
もしかして私達の隣のパラレルワールドでは、こんなギターが摩訶不思議な調べを奏でているかもしれませんよ…。
by REIKO (2019-04-13 22:55) 

Enrique

アヨアン・イゴカーさん,
確かに普通に描いたのではあまり面白くないのでしょうね。
私は,意図的と間違いとを半々位に思っていました。
別の作品ではフレットを描いていないので,さほど重視していない様にも思いましたが,描くとなると反対に描いた。本数が合っているので,訳がなくテキトウに描いたのでもなさそうです。
by Enrique (2019-04-14 12:17) 

Enrique

REIKOさん,
確信犯でしょうかね。確かに単なるマチガイだったらつまらないですからね。
メガネの中の画像のずれ方も妙にリアリティがある一方でレンズの度が全く感じられません。楽譜の右ページの湾曲の仕方も微妙に違う様な気もします。写実とも幻想ともつかぬ中間を狙っているのかもしれません。
ひょっとしたら,間違い探しをさせる絵なのかもしれません!
by Enrique (2019-04-14 13:08) 

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