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弾き初め〜ヴィヴァルディの「冬」より第2楽章〜 [演奏]

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暮れにヴィヴァルディのコンチェルトRV93 (I, II, III) を弾いてみました。弾きやすくて楽しかったので,これに味をしめてというか,他も手を出してみたくなりました。

一番ギター向きなのはマンドリン・コンチェルトで,1本用のもの(ハ長調RV425)と2本用のもの(ト長調RV352)が有名なところです。これらは後の楽しみにとって置く事として,ここではヴィヴァルディの超有名曲「四季」から,季節柄「冬」の第2楽章をやってみました。独奏ヴァイオリンの部分をギターで演奏します。オケ部分は,以前と同様記譜ソフトSibeliusで演奏させました。

協奏曲全体の主調はへ短調ですが,第2楽章だけは,ほっとさせるような変ホ長調です。通奏低音と和音を担う鍵盤楽器としてチェンバロが用いられる事が多いですが,今回使用したRicordi版の楽譜には「オルガン(もしくはチェンバロ)」となっていますので,オルガン音源で演奏させてみました。



「四季」には作者不詳のソネットがついていますが,この楽章の冒頭には,"Passar al foco i di quieti e contenti Mentre la pioggia fuor bagna ben cento(雨が百物を洗い流す間に,暖炉で人々が静かに幸せにすごす)"とあります。ヴァイオリンパートには「La pioggia(雨)」の標語がついています。ピッツィカートが雨音を表現しているのが分かります。

マイナスワンの音源はこちら

以下は,私のギターを重ねたものです。

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コメント 6

majyo

明けましておめでとうございます
ヴィヴァルディの「冬」より第2楽章 聴かせて頂きました
何も語れませんが、優しいと感じました
ギターに触れる唯一の機会です。ありがとうございます
本年もよろしくお願いいたします

by majyo (2017-01-02 18:23) 

アヨアン・イゴカー

高校生時代、『四季』は好く聴きました。特に第4曲の冬が好きで、第二楽章の旋律は聴いているとなんとも仕合わせな気分になったものです。
楽譜に書かれていたイタリア語は、読めませんでしたので、勝手に情景を想像していました。ピツィカートが雨の音とは予想外でしたが、それでも、このピツィカートは、想像には関係なく、美しい伴奏になっています。
 私の聴き慣れている速度ではもう少しテンポが遅いのですが、雨の音と考えると、このくらいの速度も可能なのかと思いました。
 早速、大学生時代に書き始めた弦楽四重奏曲の習作第二楽章を完成してみることにしました。
by アヨアン・イゴカー (2017-01-02 19:10) 

Enrique

majyoさん,明けましておめでとうございます。
さっそく,演奏お聴きいただきありがとうございます。
幸せな気分に浸れれば良いかなと思い演奏しました。
本来,ギターの曲では無いのですが,暮れにやったコンチェルトのついでに有名曲もやってみました。
by Enrique (2017-01-02 20:26) 

Enrique

アヨアン・イゴカーさん,演奏お聴きいただき,ありがとうございます。
やはり少し速いですか。実は確信犯的にやっております。使ったソフトSibeliusでLargoの表示でやったところ,もっと速い演奏でした。おそらく♩=46〜48くらいあったのではないかと思います。さすがにそれではちょっと速すぎると思い,下げていきました。先日のリュート・コンチェルトの第2楽章と同じ♩=36まで下げましたが,初めに速いテンポに慣れたせいか,ちょっと遅すぎると感じました。参考演奏をあまり聴いていませんが♩=30くらいの演奏も多いのではないかと思います。
雨つぶのテンポは,ショパンの雨だれの様に同音連打ならば遅めでも良いと思いましたが,この曲の場合雨粒はアルペジオになっていますので,音が一つ一つばらける様では遅すぎて,雨粒の感じにならないと思いました。さすがに♩=48とか46では速すぎるので,これは♩=42で演奏しました。あとギターでは音が持続しないのでヴァイオリンより少し速めくらいでちょうど良いのではと思いました。
かつて聴いたこの曲のイメージは,暖かい部屋で一面の雪の原を眺めつつ,のんびりしているイメージでしたが,イタリアではあまり雪が降らないのか,雨という事なので,雪から雨にイメージチェンジしてみました。
by Enrique (2017-01-02 20:44) 

REIKO

明けましておめでとうございます。
今年も、貴ブログの音楽記事を楽しみにしています。

ギターによる「冬」の第2楽章、すごくいい感じですね。
ギター協奏曲の第2楽章といい勝負です。
お正月にスーパーに行ったら、新春ということなのか、「春」の方が鳴っていて、少々違和感がありました。
この冬の第2楽章の独奏を琴にでも編曲したら、お正月っぽくなるのではないでしょうか?
音がすぐに減衰しますから、長い音価のところは装飾音で埋める手もあるかと思います。
(最近の古楽演奏では、もう独奏者が好き放題に装飾入れたり変奏?やってますね)
by REIKO (2017-01-04 17:29) 

Enrique

REIKOさん,明けましておめでとうございます。こちらこそ,よろしくです。
確かにヴィヴァルディってシンプルで同音型の繰り返しが多いので,ちょこまか変奏したくなりますね。そこまで余裕は出ませんが。
世の中の商売的には先取りですね。季節も,月刊誌など3月号位が出るのでしょうか。でも寒さはこれからという時に「春」というのもピンときませんね。
by Enrique (2017-01-05 17:41) 

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