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エコ演奏 [演奏技術]

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エコというのは一時期より余り言われなくなりましたが,何となく環境に良いイメージがあります。

ECO=Ecology(生態学)の略だとばかり思っていましたが,異なる様です。下手をすると明らかに環境に悪いことまでエコに入れられてしまいます。Economyも略せばエコになってしまいます。エコは和製語で,必ずしも本来の意味を反映していない様です。

直接には対応しないでしょうが「省エネ」の方が分かりやすいです。
ただ,面白いもので,「省エネ」は単独では良いイメージでも,他の努力を要する様な行為に「省エネ〜」と言ってしまうと,「手抜き」の様な語感になってしまいます。いや,「手抜き」だって囲碁将棋の本来の意味とはニュアンスが異なるようです。つくづく言葉の選択は難しいものだと思います。言葉の捉え方によって共感にも反感にもなってしまいます。

敢て誤解を恐れずに言えば,演奏もエコなり省エネなりと行きたいものです。
力を抜く,脱力。とほぼ同じ意味で言っていますが,それも誤解があります。一生懸命弾いたって上手く行かないのに,力を抜いて上手く行くわけが無いと。「力を入れる=一生懸命弾く」と観念的に捕らえられるとそうなるのでしょう。力を抜くとは何だ。理解出来ないと。もちろん,そうではなくて,むしろ大事なところ(音楽内容)に配慮する為には,余分な力みやら動作やらを排除しないといけないということです。

誤解は解くにしても,脱力は言うは易しで,実際面では難しいです。手や体の力みやこわばりを解けば弾けるものでも,こわばって弾けなくなっているという悪循環です。自然に脱力が出来れば良いのですが,一旦力が入ったものを戻すのは難しいです。曲に取り組む場合,最初から力みそうだと言うところは早めに対策打っておくべきでしょう。こわばったままの練習では却ってそれを定着させてしまう事になりますので。

演奏における自律的なこわばりの解消には心がけるとしても,左肩のこわばり(〜十肩)は治りません。右肩の時よりも可動域の制約は少ない様ですが,ひねりに対してはビリビリと来ます。治癒期間は結構掛かりそうな気配です。ヒアルロン酸の注射はせずに自然治癒に任せています。一時忘れていることもありますが,何かの加減での激痛で,あーやっているんだったと思い起こされます。寝ていても痛いので,寝不足気味になっているかもしれません。右肩の時と症状が微妙に異なり,必ずしも軽症とも言えない様です。

今回は日常生活の支障は少ないですが,演奏にはやや支障があります。左手の急激なポジション移動が出来ません。特に,ハイポジションからローポジションへの大きな移動がキビシいです。ふわーっとギリギリ遅れない位の移動をしないといけません。演奏中に激痛が走らない様おっかなびっくりの演奏ですが,むしろこれを機にムリの無い演奏技術に脱皮出来ればとも思っています。
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アヨアン・イゴカー

省エネの発想はとても大切だと思います。
誰が言ったのでしたか、神は単純さを求める、至言だと思います。数学や物理の話ではありませんが、いろいろ苦労をして解答を出したのに、単純明快な解答が別にある、どうしてこういう発想ができなかったのか、こんなことは時々あります。
演奏に於いても、一部について同じことがあるのかもしれません。
by アヨアン・イゴカー (2015-10-12 12:13) 

Enrique

アヨアン・イゴカーさん,ありがとうございます。
シンプルな方が本質にせまれると思います。
回り道をしても結局単純な方に行き着くと言う事は良くあります。そのプロセスは教訓とすべきですが,面子や何やらでシンプルな解を認めずその複雑なまま突き進むのが最も良くないと思います。心も身体も柔軟に行きたいものと思います。
by Enrique (2015-10-12 13:09) 

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