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ネコの重さ [雑感]

現在ペットは飼っていないので,子供時代の記憶です。中学生時代くらいまで良くネコと寝ていました。
冬は,あんか代わりに,寝入りから一緒に寝ることもありましたが,一人で寝ていると,ゴロゴロ喉を鳴らしながら布団の中に入って来ることもありました。妻は,ケモノと寝るなんて,とんでもないといいますが,まあ愛すべき動物です。

ネコは,割と自分の都合で行動しますから,ごく寒い時は布団の中にもぐって来ますが,それほどでもない時は布団の上で寝ます。その時,私の体にもたれかかるようにしたり,最悪の場合私の上で寝ます。布団通してぬくもりが欲しいのでしょうか。

ネコが熟睡するとネコの体重がモロにかかってきます。ものすごく重たく感じます。膝の上で寝られて,大変重たい経験をした方もいらっしゃると思います。ネコで無くても,赤ん坊や,小さな子供でも寝ると重く感じます。

この現象は,「脱力するから」といわれますが,脱力するとなぜ重たくなるのでしょうか?
当然,実際重くなるわけではなくて,起きていて意識があれば必ず体には何らかの力が働いていて,見かけ上,重量を軽くするような動きになっているのです。極端な例がバレエの動きです。男性が女性を軽々と持ち上げて,鳥の様に舞っていますが,女性の体重の人形だったら,軽々どころか,わずかに持ち上げることだって至難でしょう。制御が効いていると,重量が無いかのように軽々と動くことが出来るのです。

そろそろお気づきかもしれませんが,以上の話を,ギター演奏に応用するとどうなるかです。
まず気になるのは,左手の押さえです。手が痛くなる,指先にタコが出来るという話を聞きますが,そんなに力を入れる必要があるのでしょうか?

男性の腕の重さは4kgくらいだそうですから,大人の日本ネコの体重くらいあります。
肩でつながっていますから,まるまる4kg使えるわけではありませんが,水平に伸ばして指先に掛る重量は1/2で2kgです。腕は曲げた状態で使うわけですが,その形状に固めて使えば,やはり少なくとも腕の重さの1/2の2kgは使えるわけです*。そして,この荷重2kgは弦を押さえるには十分なものです。ネコが体重かければ,ギターの弦は十分押さえられるはずです。


*肩の支えの分をかけてやれば,丸々4kg使う事も可能でしょうし,場合により上体の重さも使えるかも知れません。ピアノでは上体のみならず全身の重みを使う人もいます。

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アヨアン・イゴカー

最近、@M(アトム)君改めタコット君(テーブルの蛸を失敬したため妻がつけました)と一緒に寝ています。タコット君はお気に入りの座布団の上で寝ていますが、寒くなると布団の上に乗ってきます。
腕の重さ、考えたこともありませんでしたが、なるほど猫くらいの重さで、猫でも弦は押さえられるのですね。面白いです。
ちなみに、タコット君は私がバイオリンを弾き始めると恐がります。音色が酷いということではなく(勿論上手くはありませんが、段々上達していますから)、この音が苦手のようです。バイオリンやチェロの音は、人間の声に波形が似ていると聞いたことがありますが、彼に対して威嚇している音と認識しているのではないかと推測しています。
by アヨアン・イゴカー (2014-02-23 22:20) 

Enrique

アヨアン・イゴカーさん,nice&コメントありがとうございます。
やはり,布団の上に乗るのは得意技ですね。
猫でもピアノは弾けるというパロディのつもりですが,さすがに弦楽器は右側がありますので,ここは押さえるほうの可能性です。
猫の音の感じ方はヒトと違うのか,ちょっとした音に敏感に反応したりします。なるほどヴァイオリン音は人の声をきつくしたように聞こえるのかもしれませんね。
by Enrique (2014-02-24 08:09) 

Tommy

はじめまして、私はギターを定年後に始めた初心者です。これまで何回か訪問させていただき貴重な記事内容を参考にさせていただいています。特に肩の痛み、筋肉痛、指だこと悩んでいます。今回の記事を読んでなるほどと感じています。腕の重さだけで弦を押えることを試して見ます。
by Tommy (2014-02-24 10:09) 

Enrique

Tommyさん,コメントありがとうございます。
私は定年までしばらくありますが,ゴキゲンに定年迎えられたらと思っています。
若いと結構ムリな弾き方でも弾けてしまうものですが,熟年層ですとムリの無い合理的な演奏法を用いないときついと思います。逆にいえば,ムリのない弾き方ならば一生楽しめる趣味だと思います。
初心の方ですと,弦を押さえるのにけっこう力が要ると感じられると思うのですが,思いの他小さな力で押さえられるものです。セーハは特に大変ですが,慣れないうちは力が弦以外に逃げているのだと思います。手の重さのみでセーハが出来れば理想ですが,バランス良く弦を押さえる試行錯誤はあろうかと思います。力が抜けていれば手の動きは阻害されません。
by Enrique (2014-02-24 13:13) 

REIKO

昨夜たまたまツイッターで、楽器演奏(歌も関係あるらしい?)の「脱力」に関して話題になっていたので、思わず反応してしまいました(笑)。
その後自分でも色々、昔ピアノを練習していた時のことを思い出しながら考てみたんですけど、やはり力が入っているとすぐに疲れてしまうので、練習が続かないし、嫌になってしまうようです。
私はそんなに疲れで困ったことがなかったので、脱力はまあまあできていたらしく、ラッキーだったと思いますが、できない人が上手く脱力するのは難しいんですね。
出来る人は最初からある程度できるので、できない人に上手く説明できないらしいです。
「力を抜いて」って言うだけの先生(と男)はダメだ…ってツイートありましたが(笑)。
by REIKO (2014-02-24 20:18) 

Enrique

REIKOさん,コメントありがとうございます。
脱力に関しては,楽器が異なって,細部は異なっても,大枠の原理は同じだと思います。おそらく歌もでしょうね。からだそのものが楽器ですから。
「力を抜いて弾ける訳がない」という人もいますが,やはりそのものが言葉を通じて伝わらない以上,難しいでしょうね。
力が入っていても,うまく弾ければいいじゃない?という意見もありますが,余分な力が入ると上手く弾けませんし,余分な力はあがりの主要原因のようです。
重さを利用するのも必要以上に力を入れないために必要かなと思っていますが,ピアノでは全体重を掛けて弾く人もいる一方,エル=バシャさんの様に全く身体がぶれない人もいます。あんな風に弾けたら素晴らしいのですが。
by Enrique (2014-02-24 20:41) 

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