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特殊調弦について(3) [曲目]

ギターの標準調弦,上から,①E ②B ③G ④D ⑤A ⑥Eと異なる特殊調弦の曲にかかわる記事です。

ちょっとした思い付きで書き出した記事で,記憶に頼っており,よく調べていません。
様々な変則調弦の曲に関しては,kotenさんの「変則調弦曲DB化の野望」に詳しいのですが,ここでは取り組んだ曲中心に,最終回として特に変な調弦の曲を書きます。

今回は,前の2回の⑥のみDと,⑥D+⑤Gのいずれにも当てはまらない調弦の曲について書きます。

まず,思いつくのが,
 ③F#ですね。これはルネサンス・リュートの曲を弾く場合,特にタブラチュアのまま弾く場合に都合の良い,リュート調弦ですね。F#は④で取ろうとしますので,慣れないと弾きにくいですね。この調弦で弾ける曲は,ルネサンス・リュートの曲全て。膨大な曲がありますね。
③F#はオリジナル曲無いと思っていたら,kotenさんの「変則調弦曲DB化の野望」によれば,ヨークの曲があるようですね。でもやはりリュート曲を意識したもののようです。なお,当「野望」では変わった調弦のたくさんの曲が網羅されています。

Fがらみだと, ⑥Fがソルの曲でけっこうあります。元々ヘ長調は余り弾きやすくないですが,これでぐっと弾きやすくなるはずです。

⑥D+①Dというものがあります。これは,アコギの世界で確かオープンDチューニングと呼ばれるものだと思います。
一時期大流行した,「サンバースト」の調弦です。

やはり,独特な開放感,爽快感が何ともコタエラレません。ちょっと譜読みが大変ですが,「押えイメージ」で暗譜してしまえば,楽です。そのせいか,初心の人でもこれだけ弾けるという人もいるようです。ギターではこのようなすごく難しそうな曲が割と経験浅くても弾けてしまいますね。ヴィラ=ロボスでもそうですが。

あと,一時期ジョンが弾いて人気になった,ドメニコーニの「コユンババ」の調弦があります。
楽譜冒頭には,上から,
①F ②D ③A ④D ⑤A ⑥D
となっています。通常と同じチューニングは④ ⑤弦のみ。実音で書かれても,にわかには弾けませんので,運指に特化した譜面が実音譜の下に併記してあります。タブ譜のようなものですが,音はともあれ五線譜で書いてあるので見やすいです。これだけみると,オープンDmチューニングのようですが,実際には,全体が半音低い,
①E ②C# ③G# ④C# ⑤G# ⑥C#
のようです。オープンC#mチューニングのようです。楽譜だけ持っていますが,面倒そうで弾いてみたことはありません。

特殊調弦は幾らでもアリで,その曲に合った独特な効果が期待できます。ここでは一般的に良く用いられる調弦を取り上げました。他にも⑥弦E♭やCなど,様々な調弦が考えられます。他にも特殊調弦ご存じな方ご指摘下さい。

それから,特殊調弦が好きな作曲家とそうでない人がいるのは面白いですね。私は割りと好きですね。オープンで鳴るので音律面でもやや良さそうです。音域が拡大して,非日常的で何か良いですね。
(おわり)

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nyankome

「サンバースト」はそれほど譜読みに苦労しませんでした。
一時ヨークの曲ばかり弾いていたことがあります。(^^;)
私も楽譜を持っていますが、やはり「コユンババ」は譜を読む気にはなりません。あの曲はちょっと特殊ですね。まったく手が出ませんでした。

by nyankome (2010-11-02 01:21) 

Enrique

nyankomeさん,nice&コメント有難うございます。
「サンバースト」慣れの問題でしょうが,①弦ミの印象は強いので,低音の特殊調弦よりも譜面は見にくかったですね。ジャムセッションのような部分は開放弦でラクでした。「コユンババ」の譜面は押さえを見る感じですね。きっかけがあったらやるのでしょうが。。。どちらも譜面を追っかける曲ではないですね。

by Enrique (2010-11-02 08:03) 

koten

 ホルヘ・モレルの本人の曲&演奏のDVDを今年入手したのですが、その内の1曲でEメジャーチューニング(つまり5弦B、4弦E、3弦G♯)の作品がありました。もともと正確なチューニングで弾いてなかったのと、演奏中にどんどん音程が狂っていって修正しながら弾いていたので、正直聞き辛い演奏でしたが、そこはラテン系の人らしく(笑)、本人は大して気にもせずに弾いてましたね。

 少し前の現ギ誌で竹内氏が「本気のバロックギター」の連載をしていた時に、色々な特殊調弦を紹介していた号もありました(但しバロックギターなので5コースのはずですが)。

 クラシックではないのですが、昭和60年代に大ヒットしたウィリアム・アッカーマンの曲集(passage)では変則調弦が満載で、当時楽譜を買って可成りハマりました。この楽譜(某ド※ミ楽譜出版から出ていた)を始めとして、(ジョージ・ウィンストン等の)ウィンダムヒル・レーベル関係の楽譜は、著作権問題があったのか今では「幻の楽譜」と化しており、殆ど表の世界には出てこないようですね(いつかオークションで売ろうかな(笑))
by koten (2010-11-08 21:51) 

Enrique

kotenさん,nice&コメントありがとうございます。
最近の状況うとい(中断中もそうですが)ので,おもしろい情報助かります。
変則チューニングに関しては,調の数だけ,もしくは弦の組み合わせもあるのでそれ以上の種類のチューニングがありそうですね。
標準は標準でいいですが,楽器の機能拡大おもしろそうです。
ところで,音源のやり取り方法知ってますか。
by Enrique (2010-11-09 08:06) 

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