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発表会がすんで(つづき) [雑感]

発表会の感想を書いたが,少し補足を思い出した。ここでは,ステージ・パフォーマンスに関して,すこし直接的な心がけを書いてみたい。

まず,顔はなるべくにこにこするのが良いと思う。あがると間違いなく顔がこわばり,ひきつる。当然手の筋肉も硬直するはずだ。逆ににこにこすれば,体の硬直は解けるし,気分的にもリラックスし前向きの気持ちになれる。にこにこが不適切と言う場合は,努めて穏やかな顔をするのがよいと思う。

演奏中ミスると,あれーとか,チェッとか,やっちゃったという表情をする人がいるがこれはやめた方がよいだろう。ポーカーフェイス,ポーカーフェイス。「そんな風に弾きました」くらいのずぶとさで良いのではないだろうか。自分の場合,心がけてはいるが,根が正直なせいか自然と顔がこわばるようだ。昨日書いたが,軽微なミスならば,気づく人は少ないはず。また,ミスをミスと感じさせないテクニックも必要だろう。それそのものも練習だろうし,気持ちが前に行っていれば,ミスを引きずることは少ないだろう。

自分の場合,ふとしたミスや気の散りが動揺を誘い,体も頭も柔軟性を失うのが演奏のくずれの原因である。演奏中,チューニングの狂いが気になることもある。これは瞬間的に直せればよいが,慣れないと難しい。奇跡的に成功しても,必要以上に間が空いてしまったり,その後の演奏がくずれる事もあるので,余程のことが無い限りそのまま行くことにする。なに,平均律だって究極の音痴なのだ。もちろん,直せた方が良いが,これも練習。左手があいたとき,反射的にぱっと行くようにしないといけない。左手を押さえている場合は右手で直さないといけない。

演奏中のチューニング修正は至難であるので,最近は極力古い弦を生かして使うことにしている。折角のステージ。弦を新調したいというのも分かる。いつも新品弦を使っている人は,そのほうが慣れているので良いだろう。自分の場合はめったに替えなくなっていて,張り替えずに場所をずらす。かつ,低音弦はごしごし汚れをふき取る。これにより,音はある程度回復する。擦過音も小さい。ポリッシュ弦は何分耐久性が無いので,それで練習しただけでばててしまう。私には使えない。

すこし前から心がけている事に,練習時口を少し開けることがある。これは体の力を抜く効果がある。閉じているとつい歯を食いしばってしまうからである。

メンタル面ではPoranさんが言っておられた,完成イメージを先に持っていくことも努めて心がけ,少し良い感じがした。少なくとも以前あった,上手くいかなくてどん底,その曲を二度と弾きたくない,またその曲どころかギターそのものをしばらく弾きたくないという自己嫌悪症状は出なかったので,結果論的には,そこが極端に大きな区切りとは認識しなかったということだろう。実際,今回の曲をまだ続けて弾いていこうという気持ちはある。

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Poran

Enriqueさんが二つの記事での述べられている演奏する際の注意点には同感です。
私の知っているセミプロ級のアマチュア・ギタリストは「禁じられた遊び」のようなポピュラー過ぎる曲は弾かない、プレッシャーが強くなると言っていました。あまり人の弾かない、自分独自の曲の方が気が楽ですね。
また、演奏本番の時に本番とは思わず、これはまだリハーサルだと思って弾くことを最近できるだけ実践していますが、自分としては一定の効果はあるように思います。
by Poran (2009-12-02 22:27) 

Enrique

Poranさん,コメント有難うございます。
ひとことで言ってしまえば,プレッシャー・コントロールなのでしょうね。選曲,練習から暗譜,ステージ上での心がけ,色んな側面がありますが。これに関してはまた書きたいと思いますので,ご覧ください。
by Enrique (2009-12-03 00:00) 

やーさん

EnriqueさんやPoranさんの言われていることは、全く同感です。私はこのあたりのことに全く無防備のまま戦いに向かい、玉砕してしまいました。

ディビッド・ライズナーのマスタークラスで、ギターの演奏中は、口を軽く開けるように生徒に勧めていました。口を食いしばると、そのテンションは首から肩、腕につたわるのだそうです。

最近読んだテニス心理学的な記事で、緊張している自分を第三者のように観察して楽しめ、という意味のことが書いてありました。これはステージ・パーフォーマンスにも役立つような気がします。

by やーさん (2009-12-08 02:03) 

Enrique

やーさん,Thanks again.です。
プレッシャーをコントロールする一つの有力な方法として,困難な状況を楽しめ,というのはよく言われることですが,具体的に実行するのは難しいものです。なるほど,第三者のように楽しむというのも一つの方法なのでしょう。私の場合緊張している他人を見るのもつらいものがありますので,これを克服すれば自らにも好影響があるのかもしれません。

by Enrique (2009-12-08 11:57) 

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