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楽曲分析について [雑感]

大昔の現代ギターでは,真鍋理一郎さん,近衛秀健さん,金田成就さん,二橋潤一さんなど,ベテランから若手のそうそうたる音楽家が記事を担当したり,楽曲分析にあたったり,曲を書き下ろしていた。解説を読んだり,楽譜を眺めたり,弾いてみたりしていた。その中には,楽曲分析,いわゆるアナリーゼも時々見受けられた。記憶が確かならばだが,30年ほど前の二橋潤一さんが書き下ろした有名作曲家風のギター曲12曲のときも,元の作曲家の作例含め各々についていたと思う。一般の音楽誌よりレベルが高かったのではないかと思う。

人気が無いせいか,最近は楽曲分析と言うのをあまり見かけない気がする。 家で,休日楽器を持たず,楽譜をにらめっこしてかじりついていると,妻から,

「研究熱心なことねー」,「学会にでも発表するの?」とか,得意のジャブが来る。無視していると,
「あんまり頭でっかちのもねー」と来た。あまりからまず,
「これは暗譜のためやっていると」と,根が正直なので,本音を漏らしてしまうと,すかさず,
「それなら,今度は度忘れは無いのね,安心だわ,あれは心臓に悪いから」と来る。
「ソナタ形式を良く知らなかったので,勉強している」というと,
「そんなの知らなかったの?知識だけはあるようだったのに」。おいおい,こちらは音楽はアマチュアです。挙句の果て,

「主題だ展開部だとか言わなくたって,弾いてみりゃ分かるじゃん」と来た。
これは明らかな挑戦で,けんかを売っているので,あまりさわらないほうが良い。

ということで,妻からの執拗な攻撃にひたすら耐えながら,行ったのが,昨日の分析だった。

楽曲分析は嫌われると書いたが,音大ではもちろん必須科目だろう。しかし,「この部分がこう」と,先生がピアノを弾きながら講義を行うのだそうである。もちろん,譜例解説はプリント等で配られる。自分の好きな曲が対象で,もし試験が無ければ(あっても,好きな曲なら我慢できる?)受けたい講義だ。楽曲分析に限らずだが,ギターの師も,「今からでも音大に入り直したいくらいだ(音大卒以上の知識は十分あると思うのだが)」,と謙虚におっしゃっていた。

やはり,楽譜と文章だけでは,譜例が知らない曲で簡単に歌えない場合,わかりづらい。本で独学するのであれば,ピアノやギターで譜例を弾きながら読めばよい。しかし,ネットの場合,ノートパソコンを,ピアノや譜面台に置いて演奏することは不可能ではないが,やっている人はいるのだろうか?(逆に,PCに音楽キーボードや音源などがついているという,バリバリDTM環境の方ならば問題ないかも)。自分もそうだが,プリントアウトしないと落ち着かないという人が多いのではないか。慣れの問題だろうが,何か譜をめくるという,アナログで原始的な動作と,パソコンの操作は何か相容れないような気がする。

だから,パソコンを使う場合は,その中で完結しなければならない。簡単なことである。譜例の楽譜に音源をリンクして,譜例を押すと,そのメロディが流れるようにすれば良い。

自分でやろうかと,一瞬思った。やるすべはある。しかし,その面倒さにぞっとしてやる気がなくなった。練習手段の方が目的になってしまい,肝心の練習が出来ない。という,最悪のパターンになってしまう。私の環境ならば,まず譜例をfinaleに打ち込んで,音を再生してmp3に音を録音して,ブログに貼り付けた譜例にリンクを張る。だれかやってくれないだろうか?と,虫のいい期待。あるいは,もうすでにそういう教材はあるのだろうか?とも思う。
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