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スペイン音楽の「名曲リサイタル」 [演奏批評]

アルベニス,タルレガの没後100年の今年,各所でアルベニスを中心としたスペイン音楽の催しがあるようだ。いずれもクラシックギター音楽とは切っても切れない作曲家。16日夜のNHK-FMの名曲リサイタルでは,久々に鈴木大介さんが登場。ピアノの上原由記音さんと共演され,スペイン音楽を披露した。

ピアノはアルベニスのほかにファリャ,グラナドス,モンポウ。いずれもギターでもおなじみの作曲家で,編曲・オリジナルともギターで良く弾かれる。ピアノのほうがオリジナル曲が多いのだがギター曲をピアノで演奏したという趣。

演奏とともに,鈴木さんの魅力はそのお話。師をさらに洗練させた語り口。久々にお声を聞けたと家内も喜んでいた。その内容は,やや(かなり)マニアックなもので,ギターの基礎練習をやりながら,映画を(多分DVDで)大量に鑑賞しすでに映画通。良い状態を保つために,ある基礎練習をし,余分な筋肉がついたら休んで付けなおしたりと,そこだけ聞くと格闘技のレスラーのような話。氏の安定した演奏は微妙な調整の上に成り立っているということだろう。 

ピアノの後にギターが登場すると音量・音の多さで圧倒されることが多い。しかし,さすがに鈴木さん,ピアノとは異なるギターの魅力を伝える演奏。特にトゥリーナのセビリア風幻想曲はピアノにも負けない迫力。最後は上原さんとのデュオで,アルベニスのイベリア第二巻ロンディーニョにギターがからむ。ギターの色彩感を満喫できた放送だった。最近生演奏にご無沙汰している当人としては,先日の福田さんのといい,食事や作業等しながら最新の演奏を聴けるFM放送,有難い。


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